本間宗究(本間裕)のコラム
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2022.2.22
ニュートンからアインシュタイン以降の人々へ
「物理学」や「分子生物学」などの「自然科学」においては、現在、「11次元の世界」にまで研究が進んでいると言われているが、この点に関して、大きな役割を果たしたのが、「アインシュタイン以降の人々」だったようにも感じている。つまり、「マクロの物理学」においては、「ケプラーからニュートンへ」という言葉のとおりに、「天体の運行などを参考にしながら、重力の発見がなされた状況」だったことも見て取れるが、その後の展開としては、「アインシュタイン博士などの貢献により、5次元以降の段階への道が開かれ、実際の研究が行われている状況」となっているのである。
より具体的に申し上げると、「ミクロの物理学」に関する研究が、急速に進展したわけだが、このことは、「目に見える世界」から「目に見えない世界」へ、人々の興味と関心が移行している状況のようにも感じている。つまり、「ニュートン力学」では、「四次元の物理学」、すなわち、「時間の経過とともに、目に見える物質が、どのような変化を見せるのか?」が検証されたわけだが、その後の「量子力学」や「分子生物学」などでは、「目に見えない世界で、どのような力が働き、どのような変化が発生しているのか?」が研究され始めたものと考えられるのである。
別の言葉では、「仏教」が教える「法界(ほっかい)」と「ミクロの物理学まで含んだ大自然界」との関係性が、新たに研究され始めたものと思われるが、残念な点は、「自然科学」という「大自然界の研究」において、すでに、「11次元への次元上昇」が発生していながらも、一方で、「社会科学」という「人間社会の研究」においては、依然として、「3次元の世界分析」、すなわち、「切り取られた現状の世界で、どのようなことが起こっているのか?」を研究する段階にとどまっている状況とも言えるである。
そして、結果としては、「理論の無間地獄」とでも呼ぶべき状況、すなわち、「実体経済だけが議論され、オカネとモノとの関係性が無視された状況」となっているのである。 より具体的には、「正しい分析ができず、訳が分からない状況」のことでもあるが、すでに始まった「世界的な大インフレ」については、今後、「経済学を始めとした社会科学に対して、次元的な上昇を迫る効果」が存在するものと思われるのである。
つまり、「役に立たない理論の研究者」が淘汰され、「新たな現実の実践者」が姿を現し始める状況であり、実際には、「大自然と共生可能な経済学」、すなわち、「人類が生き延びるためには、どのような学問が必要とされているのか?」を考えることでもあるようだ。