本間宗究(本間裕)のコラム
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2022.4.28
独裁者に核兵器
私が幼かったころは、「気違いに刃物」という言葉が、「非常に危険であることのたとえ」として使われていたが、現在では、「独裁者に核兵器」という言葉に変わった状況のようにも感じている。つまり、「刃物」については、「数人、あるいは、数十人という規模の危険度」であるものの、「核兵器」については、ご存じのとおりに、「人類全体の存続を揺るがす可能性」も考えられるのである。
そのために、現在、必要とされていることは、「一刻も早く、核兵器を廃絶すること」であり、また、「独裁者の発生を防ぐために、隷従者の存在を許さないこと」だと考えているが、実際には、反対に、「日本においても、核兵器のシェアが重要である」、あるいは、「欧米と同様に、GDPの2%の軍事費が必要である」などの議論が、盛んに行われていることも見て取れるのである。
つまり、「その他の独裁者にも、より多くの核兵器を渡そうとしているような状況」のようにも感じられるが、実際に必要とされていることは、やはり、「社会科学の次元上昇」により、「兵器が必要とされない社会」の構築だと感じている。別の言葉では、「時代錯誤の帝国主義者」の意見に耳を貸さず、「人類は、現在、核戦争ではなく、地球環境の悪化により、存続が危ぶまれている状況」である事実を直視することである。
より詳しく申し上げると、「西洋の時代」においては、「1600年前に滅んだ西ローマ帝国」と同様に、「軍事力や資金力による奪い合い、あるいは、殺し合い」が発生する状況を、深く認識することである。そして、「核兵器よりも、大自然の方が、より脅威である事実」を認識しながら、「世界全体で、力を合わせ、また、知恵を出し合いながら、よりよい社会の構築を目指す努力」が必要とされているのである。
そのために、「なぜ、今回、プーチンが、このような愚行に走ったのか?」が気にかかる状況でもあるが、実際には、「世界中の人々に、『独裁者に核兵器』の愚を示すことにより、気付きを与えながら、一挙に、次元的な上昇が図られている可能性」も想定されるのである。つまり、「神の意図」として、「すべての出来事が予定調和である可能性」のことでもあるが、現在、世界中の人々が選択すべきは、「核戦争か、それとも、大自然の脅威か?」であるが、実際には、時間的、かつ、資金的な余裕がなくなりつつある状況、すなわち、軍事的な「核兵器」ではなく、「金融界の大量破壊兵器」である「デリバティブの破裂」が迫っている状況とも思われるのである。