本間宗究(本間裕)のコラム
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2022.9.3
21世紀の無常観
「21世紀の無常観」については、今までのような「消極的な無常観」ではなく、反対に、「積極的な無常観」に変化するものと考えている。つまり、今までは、「祇王精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり」という「平家物語」の言葉のように、「世の中が変化することは分かるものの、何が起こるのかが理解できない」というような、消極的な「諦めの境地」が支配した状況だったものと思われるのである。
しかし、現在では、「村山節氏が発見した文明法則史学」や「東洋の四柱推命や易経」などの応用により、「今後、どのような事が起こるのか?」が、ある程度、予測可能な状況となったようにも感じられるのである。つまり、「過去3000年間あまりの世界的な歴史」を、深く検証することにより、ある程度の「未来予測」が可能となり、その結果として、「積極的な無常観」が生まれ始めるものと考えられるのである。
別の言葉では、「11次元にまで発達した自然科学」の応用により、「社会科学の水準を、現在の3次元から、4次元、あるいは、5次元にまで高める努力」のことでもあるが、「4次元の社会科学」においては、「時間のサイクル理論」により、「将来の変化が、ある程度、予測可能ではないか?」とも感じている。そして、この点については、「今後、数年間の世界的な金融大混乱」が、大きな試金石になるものと考えており、実際には、「お金の価値が激減した時に、世界中の人々が、どのような行動を取るのか?」ということである。
より詳しく申し上げると、「1600年前の世界」が、たいへん参考になるものと考えているが、実際には、「大都会を中心とした資本主義的社会の崩壊後に、地方において、数多くの小さなコミュニティー(共同体)が誕生する展開」のことである。つまり、「何も信用できない資本主義社会に懲りた人々が、信用できる仲間たちで集まり、小さな共同体(コミュニティー)を結成する状況」のことだが、この時に、「共同体の求心力」となるのは、やはり、「人知を超えた天や神の概念」となるようである。
別の言葉では、かつて、我々が信じていた「お天道(てんと)様が見ている」、あるいは、「神様の言う通り」というような認識が復活する状況であり、また、「共同体を乱すような行為が許されなくなる状況」のことである。ただし、今回は、すでに出来がっている「コンピューターネットワーク」や「AI(人工知能)」などの応用により、「1600年前よりも、はるかに進化した共同体の誕生」に期待しているが、このために必要なことは、やはり、「お金や心の謎」の解明とも言えるようである。