本間宗究(本間裕)のコラム

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2023.7.4

四苦八苦の解消法(1)

仏教が指摘する「四苦八苦」、すなわち、「生、老、病、死」の四苦に「愛別離苦(あいべつりく)・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふとっく)・五蘊盛苦(ごうんじょうく)」の四つを加えた「八苦」については、いまだに、「人々の苦悩の元」となっている状況とも言えるようである。つまり、「お釈迦様以来の2500年間で、人類は、どれほどの進化を遂げたのか?」を考えると、「自然科学」に関しては、「11次元までの発展」を遂げながらも、一方で、「社会科学」については、いまだに、「三次元の段階」に留まっているものと想定されるのである。

別の言葉では、「神様が創ったと言われる大自然」に関しては、「自然科学による解明が進んだ状況」でありながら、一方で、「人類が作る共同体」に関しては、現在でも、ほとんど、メカニズムの解明が進んでいない状況とも想定されるのである。そして、結果としては、「人新生の時代」と呼ばれるほどの「地球環境の悪化」が、急激に進展している状況となっていることも見て取れるのである。

そのために、現時点で必要なことは、「社会科学の次元上昇による苦の解消」のようにも思われるために、今回は、最初に、「生きることの苦労」について分析を始めたいと考えている。つまり、「現代人の生活」を鑑みると、実際には、「シュペングラー」が指摘する「大都市の知性と貨幣」で代表されるように、「お金儲けのためなら、犯罪までをも厭わない人々が頻発するような状況」となっているのである。

あるいは、「お金さえあれば、早めに退職して、優雅な生活を楽しみたい」と考える若者たちが増えているような状況とも言えるようだが、この時の「悩みの元」としては、「将来が見えない苦しみ」が挙げられるようにも感じられるのである。つまり、「自然科学」において、「ケプラーやニュートンがもたらした四次元への進化」が、今後、「社会科学」で実現されることにより、「苦しみの一つが解消されるのではないか?」とも思われるのである。

より具体的には、「時間の推移とともに、空間や社会が、どのような発展を遂げるのか?」を理解することであり、実際には、「共同体の規模拡大とともに、マネー(お金)の残高が増える展開」を研究することである。しかも、今後の数年間については、「過去数千年間の智慧の蓄積」を参考にしながら、「量子コンピューター」や「人工知能(AI)」などを利用して、さまざまな研究がなされるものと思われるために、「これから、どれほどの飛躍的な発展が遂げられるのか?」に関心が集まるものと考えている次第である。