本間宗究(本間裕)のコラム
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2024.1.4
世界的な高まりを見せる反ユダヤ主義
昨年末に発表された「ネタニヤフのしていることはヒトラーがしたことと何か違うのか。いや、何ら変わらない」という「トルコのエルドアン大統領のコメント」のとおりに、現在、世界的な「反ユダヤ主義」が高まりを見せている。つまり、「1948年に建国されたイスラエル」、および、「過去の歴史で迫害され続けてきたユダヤの民」は、現在、「パレスチナに居住するイスラム主義の人々」に対して、「自分たちが、かつて味わったような悲劇を、反対に与えているような状況」とも思われるのである。
別の言葉では、数年前に完読した「夜と霧(ピーター・フランクル著)」という本の内容が、現在、イスラエルやパレスチナで繰り返されている状況のようにも感じられるのである。つまり、この著書で指摘されている「困難な状況に直面した人々が、どのような行動を取るのか?」という点ではなく、「軍事力と資金力を持った人々は、結果として、どのような行動を取るのか?」が、世界的に問われている可能性のことである。
より詳しく申し上げると、「あなた方は富と神とに同時に仕えることができない」という聖書の言葉のとおりに、人類の歴史は、「富に仕える西洋の時代」と「神に仕える東洋の時代」が、800年ごとに繰り返されているものと考えられるのである。つまり、「村山節の文明法則史学」が指摘するとおりに、「西暦400年から1200年までの約800年間」が「東洋の時代」であり、また、「西暦1200年から2000年までの約800年間」が「西洋の時代」だった状況のことである。
そして、現在は、「1600年前の西ローマ帝国の崩壊時」と同様に、「巨大な共同体の崩壊、そして、数多くの小さな共同体への分裂」に見舞われている段階とも想定されるのである。別の言葉では、「大膨張した世界的なマネー」の崩壊により、「今までの社会が、大きく転換し始めた状況」のことでもあるが、基本的には、「ギリシャやローマの時代から、ほとんど進化してこなかった哲学や経済学などの社会科学の進化が見込まれる展開」が、今後、想定される状況のようにも感じられるのである。
つまり、「神が創った宇宙や地球などの大自然」を研究する「自然科学」が「11次元」にまで発展した状況と比較して、「人間の意識や行動などを研究する社会科学」に関しては、現在、いまだに「3次元」にとどまっており、そのために、世界各地で「富や神に関する争い」が発生している状況とも思われるが、今後の展開としては、「社会科学の次元上昇」により、「戦争や兵器が不要な時代」が訪れるよ可能性も存在するのである。