本間宗究(本間裕)のコラム

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2012.7.17

史上最大の金融スキャンダル

「イギリスの金利操作事件」については、「LIBORGATE(ライボーゲート)」と呼ばれ始めており、また、「史上最大の金融スキャンダル」とも報じられているが、実際のところは、単なる「キッカケの事件」にすぎず、これから、本格的な金融大混乱へと発展していくものと考えている。つまり、「なぜ、LIBOR金利を操作せざるを得なかったのか?」、あるいは、「誰が、このことにより、最大のメリットを受けたのか?」という点を考慮しながら、同時に、「デリバティブの歴史」を研究すると、実に、巨大な「世界的な金融操作の実態」が見えてくるからである。

具体的には、「1971年のニクソンショック」以降、史上最大規模の金融商品が誕生し、発展してきたのだが、現在では、この成長が限界点に達するとともに、さまざまな問題が起き始めているのである。別の言葉では、「増えすぎた債務問題」のことであり、実際には、「先進国の全てで、膨大な国家債務が存在する」ということだが、今回、「不正な操作を行ってまで、金利を低く抑えようとした」という事実の裏側には、「金利の負担」に耐え切れなくなった先進国の実情が存在するようである。

つまり、「日米がゼロ金利政策を実行し、また、イギリスやECBも、同様の超低金利政策を実行している」という状況のことだが、この理由としては、「膨大に膨れ上がった借金に対して正常な金利を支払うと、より一層、借金総額が膨れ上がる」という問題が存在するからである。具体的には、「約1000兆円もの日本の国債残高」に対して、「3%から5%の金利を支払うと、それだけで、30兆円から50兆円もの資金が必要になる」ということである。

そのために、「2007年」から、人為的な操作により、LIBORを始めとして、世界の金利が低く抑えられてきたようだが、同時に行われたことは、「その他の金融商品も価格が操作されていた」ということである。つまり、「金利のみならず、為替や株式、あるいは、商品などの価格が、デリバティブを使うことにより、世界的に価格操作が行われている」ということが、数年前から、海外で指摘されているのである。

そして、この点については、間もなく、全貌が明らかになるものと思われるが、今後の注目点としては、「金融の価格操作が行われなくなった時に、どのような相場になるのか?」ということだが、実際には、「プログラム売買の巻き戻し」により「金利高、株高、そして、商品価格の暴騰」が起きるものと考えている。