本間宗究(本間裕)のコラム
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2012.9.26
日本の内憂外患
四書五経の一つである「大学」に「小人をして国家を為(おさ)めしむれば、災害並び至る」という言葉があるが、現在、起きている「日本の内憂外患」を見ると、まさに、この言葉の通りとも言えるようである。そして、今回の大きな問題点は、「民主党が、国民のことを考えずに、思い付きだけで行動している」という点が指摘できるようだが、やはり、「有名な政経塾を出て街頭演説をしただけで、実務経験が皆無に等しい政治家」は、今後の日本にとって、「偉大な反面教師」になった可能性があるものと考えている。
そして、これから必要とされていることは、この「内憂」と「外患」を、丁寧に解決することだが、まず、なすべきことは、「一刻も早く、国家財政問題を解決すること」だと考えている。つまり、本当の意味での「海千山千の政治家や官僚」が表に出て、具体的に、問題を解決することが求められているのだが、今回の「内憂」については、やはり、「未曽有の規模で、現代のマネーが大膨張している」という点が指摘できるようだ。
具体的には、「国家の膨大な債務」と、その裏側に存在する「デリバティブ」が理解できない限り、「決して、本質的な問題解決ができない」ということである。また、「外患」とも言える、今回の「領土問題」については、「単なる知識」だけでなく、「見識」や「胆識」という「実践を通じて得られた智慧や胆力を持った人々」が、実際の外交に当たる必要性があるのだが、同時に、国民も、相当の覚悟が必要とされているようだ。
また、「大きな流れ」から、今後の展開を考えると、「世界的な大戦」が起きる可能性は、ほとんど存在せず、反対に、「世界各国が、内憂である、国家債務問題の対応に追われる」という状況が想定できるようだ。つまり、今後、「金融混乱」が激化すると、多くの国々が、「領土問題」などに関わっている暇がなくなるものと思われるが、かりに、「第三次世界大戦」が起きた場合には、「核爆弾の嵐」により、「福島の原発事故よりも、はるかに、大きな放射能問題」が、世界を悩ますものと考えている。
このように、現在の世界情勢は、「人間の欲望」の象徴とも言える「奪い合い」が、最後の段階に達し、かつての「帝国主義」や「二つの世界大戦」の後に、「壮絶なマネーの奪い合い」が世界的に行われた状況とも言えるようだ。そして、これから起きることは、「人々が、問題の本質を認識することにより、大きな覚醒をする」ということだと考えているが、具体的には、「人生で、最も大切なものは、お金ではない」という点に気付くと同時に、「過去の自分を反省し、これからの生き方を考える」ということである。