本間宗究(本間裕)のコラム
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2013.11.6
楽天が教えてくれたもの
今回、日本一になった「楽天」の活躍を見ていると、まさに、「東洋学の教え」に関する「実践的な教科書」でもあったようだ。つまり、「謙譲の美徳」という「常に謙虚である態度」が「一年を通して貫かれた」ということであり、また、「慈愛」という「他人のために行動すると、自分が考える以上の力が出る」ということである。特に、「マー君」の活躍には、たいへん目を見張るものがあったのだが、「神の子」と言われるように、今年の「田中投手」には、「人智を超える不思議な力が働いた」とも言えるようである。
より具体的には、「現状に満足せず、常に、より高い境地を目指して努力を続ける」という態度のことであり、また、「東北の人々を思いながら、夢に向かって、自分たちが挑戦し、努力する」ということである。その結果として、「日本一」という夢がかない、また、この事実を見た人々が、本当の「感動」という、「奇跡的な事実に感じて、自分も動き始める」という現象が起き始めているようである。
このように、数千年の歴史や経験を通して、人類が導き出したものが、本来の「教え」であり、この点については、「洋の東西」を問わず、多くの人々が、心の底で感じている「真理」とも言えるようである。また、「教えを実践した時に、神の奇跡が訪れる」ということが、今年の「楽天」により、実証されたようだが、このことが、本当の意味での「宗教」であり、実際には、「宗教組織に属さなくとも、全ての人々が、自分の生活を通して、常に、教えを実践する」という状況が望まれるようである。
しかしながら、過去数百年の歴史を振り返ると、いつの間にか、「お金」が「神様」となり、現在では、「お金儲けのためなら、他人を犠牲にしてもよい」と考える人が、知らないうちに増えていたのである。あるいは、「人智が全てであり、神様などは存在しない」と考える「技術至上主義」の人々が増えたために、いつしか、「未曽有の天災」が頻発するような状況にもなったようである。
このように、現在では、「いじめ」や「自殺」などが、「社会の隅々にまで蔓延した」という状況となり、また、「地震や雷などの天災に怯える日々」が続いているのだが、この時に大切なことは、「東洋的な考え」が復活することでもあるようだ。具体的には、「自然との共生」であり、また、「人智の限界を悟りながら、常に、新たな目標に向かって挑戦を続ける」ということだが、このことが、「文明法則史学」が教える「2000年頃に、西洋の時代が終焉し、東洋の時代が始まる」という転換の意味だと考えている。