本間宗究(本間裕)のコラム
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2014.4.7
四種類の徳
世の中には、「四種類の徳」が存在するそうだ。具体的には、最初が「人々の苦しみを救う徳」であり、このことは、「飢餓や貧困などの苦しみから、人々を解放する行為」とも言えるようである。つまり、今から「100年ほど前の世界」では、「先進国の人々」が望んでいたことが「食料不足の解消」であり、この点については、現在でも、「多くの発展途上国」が悩まされている状況とも言えるのである。
そして、二番目が「人々に喜びを与える徳」であり、実際には、「新たな発明、発見などにより、より快適な人生を送ることを可能にする行為」でもあるようだが、このことは、「さまざまな技術革新により、過去100年間で、世界の生活水準が大きな変化を遂げた」ということが見て取れるのである。また、三番目が、「人の喜びを、我が喜びとする徳」だそうだが、このことは、「自分の家族が、受験で成功したり、会社で昇進したりした時に、自分のことと同様に喜ぶ状態」を表しているようである。
別の言葉では、「人類は皆兄弟である」というような「考え」を持つことだと思われるが、具体的には、「自分の息子が結婚し、孫が生まれ、新たな家族が増えた」というような「喜び」を「他人に対しても抱く」ということである。しかし、現代社会においては、「戦国時代の黒田官兵衛」と同様に、「家族間における争い」が起きるとともに、「他人を蹴落としてでも、自分の成功を考える人」が増えているようにも思われるのである。
しかも、現在では、「世界的な金融コントロール」というように「国家が、国民の利益を無視するような状態」までもが発生しており、実際には、「いろいろな分野で、さまざまな対立関係が起きている状況」とも考えられるのである。別の言葉では、「ほとんどの人が、自分の利益だけを考えるような社会」となった結果として、「世界全体の金融システム」が崩壊しかかっている可能性のことであある。別の言葉では、「資本主義体制」が極まった状況とも考えられるとともに、間もなく、大きな転換が起きることも予想されるのである。
そして、本格的な「金融大混乱」が発生し、「金融の焼け野原」のような状態になった時に、「対立の恐ろしさ」が理解されるとともに、四番目の「私利私欲を離れる徳」を持つ人が増えることも想定されるようである。具体的には、「他人からの称賛」や「自分の利益」を忘れて、本当の「忘己利他(もうこりた)」を実践できる人のことだが、これから想定される「金融大混乱」については、「神様」となった「お金」が、「普通の人」になるほどの「意識変化」を引き起こす可能性があるものと考えている。