本間宗究(本間裕)のコラム

* 直近のコラムは、こちら

2015.4.6

五次元の経済学

現在の「経済理論」は、「三次元の経済学」とも言えるようであり、実際には、「現在」という「一瞬の空間」だけの研究に留まっているようだ。そして、私自身は、この点に対して、大きな疑問を抱き、「時間のサイクル」を付け加えることに注力してきたが、このことは、「四次元の経済学」だったようにも感じている。つまり、「市場経済が、時間とともに、どのように変化するのか?」という点だけを考えてきたようだが、この時に、いろいろな問題が存在したのも事実である。

具体的には、「共同体」に関する研究が、ほとんど進展しなかったのだが、実際には、「家族が、なぜ、無償の愛で、子供を育てるのか?」ということや、あるいは、「あの世に持って行けるものは、お金や名誉、あるいは、地位ではない」ということが、「人生において、どのような意味を持っているのか?」ということなどである。また、「なぜ、宗教が、人々に対して、大きな影響を与えたのか?」についても、長年、理解できなかったが、この時に、「五次元の経済学」という概念を想定すると、全てが解決するのではないかとも思われるのである。

つまり、私自身は、今まで、現在の「自分の人生」だけを考えていたために、さまざまな「矛盾」が解決できなかったようにも感じている。具体的には、今までに感じていた「天の貯金」や「徳を積む」ということが、「人生において、どのような意味を持つのか?」ということだが、この時に、「輪廻転生(りんねてんしょう)」、すなわち、「人は、何度も生まれ変わる」という概念を組み合わせると、たいへん興味深い事実が浮かび上がってくるようにも感じられるのである。

別の言葉では、古来、人々が信じていた「教え」や「倫理観」などが、「経済理論」と組み合わせることが可能なようにも思われるが、このことは、「宗教(神)」と「経済理論(お金)」との「融合」とも言えるようである。つまり、「彼岸(あの世)」と「此岸(この世)」を、併せて考えながら、「人生の目的」や「本当の幸せ」を理解することだが、この点については、今後、更なる研究が必要だと感じている。

そして、この点が、深く理解された時には、いろいろな「争い」が無くなるだけではなく、真に「平和な社会」が訪れるようにも思われるが、現時点では、まだ、多くの人が、「三次元の経済学」を信奉している状況であり、今後は、「四次元の経済学」が理解された時に、一挙に、「五次元の経済学」にまで進展する可能性が存在するようである。