本間宗究(本間裕)のコラム

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2015.8.14

兵を取って、信を失う安倍首相!?

最近の「安倍首相」の言動を見ていると、「言葉に対する信頼感」が、急速に失われているようにも感じている。具体的には、「福島原発」について、以前に、「アンダーコントロール(管理は万全だ)」と述べたものの、実際には、ほとんど事故処理が進行していないようにも思われるのである。また、「東京オリンピック」についても、「資金は国家が保証する」と世界的に公約したものの、実際には、「いろいろな見直し」が起きているが、この時に思い出されたのが、「論語」にある「信なくば立たず」という言葉だった。

つまり、「孔子が、弟子から政治の要諦を聞かれた時の答え」のことだが、具体的には、「政治にとって、最も重要なものは、兵と食と信である」というものであある。そして、「強いて捨てるものは何か?」と、更に問われた「孔子」は、「最初に兵である」と答えたそうだ。また、「人間は、必ず、死ぬ運命にあるから、食は捨てても良いが、信だけはダメだ」とも答えたそうだが、このことは、「人間関係において、信用や信頼感が無くなると、殺し合いまでもが起きる状況」を表しているようである。

別の言葉では、現在の世界を見ても、いろいろな国で「内戦状態」となっているが、このことは、「同じ国民同士が、怨みの連鎖の報復合戦をしているような状況」とも言えるのである。つまり、「強い信頼感さえ存在すれば、兵は必要が無くなる状況」も想定されるのだが、現在の安倍首相は、「兵を取って、信を失う政策」を実行しようとしているようにも思われるのである。

より具体的には、今回の「安保法案」については、「安倍首相の積年の思い」を実現しようとして、「国民からの反発」を招いているようだが、その結果として、現在では、「安倍首相に対する信頼感」が激減している状況とも考えられるのである。また、「国会答弁」や「首相談話」などについても、「国内外からの反発を招くようなコメント」が、数多く聞かれるようにも思われるが、やはり、今後の注目点は、「今回の安保法案を、どのように処理するのか?」ということでもあるようだ。

つまり、「数の力を頼みにして、強引に法案を成立させるのか?」、それとも、「今回の国会での成立を見送るのか?」ということである。そして、かりに、「60日ルール」を使って、強引に法案が成立した時には、「国民からの、大きな反発」が予想されるだけではなく、「次回の選挙で、自民党や公明党が大敗する状況」も想定されるが、このことは、「政治家」に対する「信」が、完全に失われた状態とも言えるようである。