本間宗究(本間裕)のコラム

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2015.10.16

二人のセールスマン

「アフリカの靴売り」という有名なエピソードがあるが、具体的には、「二人のセールスマンが、アフリカの原住民に、靴を販売した時の話」であり、この時、一人のセールスマンは、「全員が裸足だから、靴が売れるはずがない」と考えたものの、もう一人のセールスマンは、「全員が靴を履くようになったら、膨大な需要が生まれる」と勇みこんだそうである。つまり、「売れない」と考えたセールスマンは、「現在」という「三次元の世界」で判断したようだが、「売れる」と考えたセールスマンは、「将来」という「四次元の世界」で、ビジネスチャンスを模索し始めたことが理解できるのである。

また、両者の違いとしては、「現在」だけを見ると「失望感」が生まれ、一方で、「将来」を見た時には、「夢」や「希望」が生まれる状況も考えられるが、このことは、「時間により、世の中が、どのように変化するのか?」を考える「四次元の経済学」の「基本的な考え方」とも言えるようである。つまり、「相場」の場合でも同様だが、実際には、「現時点での割安株」を買い、「将来の変化や値上がり」を待つことが、最も成功する投資方法の一つとも考えられるのである。

このように、「将来、どのような変化が起こるのか?」を考えることが、「投資」や「人生」において、たいへん重要なことだと考えているが、もう一つの重要な点は、「人生で最も大切なものは、一体、何なのか?」を考えることでもあるようだ。つまり、「お金は、あの世に持っていけない」という言葉のとおりに、「お金」や「地位」、あるいは、「名誉」というのは、本当の「宝物」とは言えないようにも感じられるのである。

そして、かりに、「あの世」が存在し、また、「何を、あの世に持って行けるのか?」を考えた場合には、実際のところ、「この世での体験」のようにも感じられるが、具体的には、「楽しい思い出」や「辛い体験」などのように、「自分自身が、実際に経験したこと」、そして、「多くの体験から、どのような事を学んだのか?」だけのようにも思われるのである。別の言葉では、「成長した魂」が、本当の「宝物」のようにも感じているが、このことが、私が考える「五次元の経済学」である。

また、この時に興味深い点は、「次元の進化」とともに、「恐怖心」が消え去るとともに、「喜び」や「楽しみ」が増える可能性でもあるが、実際には、「あの世」へ引っ越すと思えば、「死の恐怖」が無くなり、また、さまざまな「苦労」や「悩み」は、反対に、「自分の魂が成長している証拠である」とも考えられるからである。