本間宗究(本間裕)のコラム

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2015.12.7

干支から見る2016年

「2016年」は、「丙申(ひのえ さる)」という暦になるが、「丙」は「明らか」という意味を持っており、また、「申」は「伸」に繋がるために、「昨年の動きが、更に進展する状況」を表している。そして、二つを合わせると、「2015年の動きが、より一層、激しくなるとともに、世界の実情が、多くの人にはっきり理解される状況」が想定されるようだが、具体的には、「天変地異」や「テロ事件」に加えて、「世界の金融界で、どのような事が起きているのか?」という点である。

つまり、昨年は、「天災」と「人災」とが併存した状況だったが、この原因となったのが、世界的な「マネーの大膨張」とも考えられるのである。別の言葉では、「200年以上も続いた資本主義の時代」が、大きな行き詰まりを見せるとともに、さまざまな問題や矛盾を露呈し始めたものと考えているが、残念ながら、現在でも、「ほとんどの人が、マネーの本質を理解していない状況」とも言えるのである。

具体的には、「信用本位制」という通貨制度の下に、「お金儲け」だけに関心が集まり、その結果として、「地球環境の破壊」が起きている状況のことだが、かりに、このままの状態が継続されると、近い将来に、より一層の「天変地異」が発生することも、容易に想像できるのである。その結果として、「さまざまな自然災害などにより、人類の住環境に、大きな変化が起こる可能性」も想定されるが、一方で、依然として、「お金の奪い合い」に奔走しているのが、現在の世界情勢とも考えられるのである。

そのために、「2016年」に想定される事態は、世界的な「金利急騰」であり、また、「国債価格の暴落」だと思われるが、これから考えなければいけないことは、「そのような状況下で、世界の金融市場が、どのような展開を見せるのか?」ということである。具体的には、「ギャロッピング・インフレ」から「ハイパーインフレ」へ進展するものと思われるが、この時に必要なことは、「お金の性質」を理解し、「国家や通貨への信用が減少する時に、どのような変化が起きるのか?」を考えることである。

つまり、今後は、世界的な「株高」や「商品価格の急騰」などが予想されるのだが、この点については、現在、ほとんどの人が想定していない事態とも言えるようである。しかし、今後は、「時は全てを証明する」という言葉のとおりに、「時間の経過」とともに、「本当の姿」が、はっきりと見え始めるものと考えているが、このことが、実際に始まるのが、「2016年の初頭」からだと考えている。