本間宗究(本間裕)のコラム
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2016.2.15
二つの「打ち上げ花火」
「2016年2月」は、「歴史的な大転換の月」となったようにも感じているが、具体的には、「行き過ぎた金融資本主義」や「東西文明の交代」などにおいて、将来的に、語り継がれるような事件が発生した可能性のことである。つまり、今回は、二つの「打ち上げ花火」が揚がったことに、大きな注目をしているが、実際には、「北朝鮮のミサイル」であり、また、「日本の国債価格急騰」のことである。
そして、「これらの事件が、どのような意味を持っているのか?」については、年内にも、はっきりと見えてくるものと思われるが、「北朝鮮のミサイル実験」については、実際のところ、「国家の自殺的行為」とも考えられるようである。つまり、「瀬戸際外交」が行き詰まりを見せることにより、「経済的な困窮」が、より一層、強くなり、最後には、「南北朝鮮の統一」も、視野に入ってくるものと思われるのである。
別の言葉では、「1989年」に、「ベルリンの壁」が崩壊し、「東西ドイツの統一」が実現されたのだが、今後は、「南北朝鮮の統一」が実現されることにより、全く新たな時代が始まるようにも思われるのである。つまり、「ベルリンの壁」が崩壊した後に起きたことは、かつての共産主義国だった「ロシア」や「中国」までもが、実質的な「資本主義国」となり、世界的な「マネーの大膨張」に、大きな貢献をしたという事実である。
具体的には、「デリバティブ」や「国債」のバブルに関して、資金の供給源となったものと考えているが、その結果として、今回、発生したのが、もう一つの「打ち上げ花火」である「日本の10年国債が、マイナス金利にまで低下した(価格は急騰)」という事件だったようにも思われるのである。つまり、世界中の人々が、「資本」という「お金」に対して、「主義」という「最も大切なものである」という考えに染まった結果として、「お金の量」が増え、また、「お金の値段」である「金利」が急低下し、最後に、「バブルの大天井」が形成されたものと考えている。
しかし、今後は、「バブルの崩壊」により、急速に、「お金」の「実質的な価値」が減少するものと考えているが、東洋学が教えることは、「東西」が「物質世界」であり、また、「南北」が「精神世界」である。つまり、今後は、「物質文明」を代表する「お金」の時代から、「精神文明」の代表である「神」の時代へ移行を始めるものと考えているが、実際には、「お金が神様だった時代」が終焉することにより、新たな「神様」を、世界中の人々が、求める動きが始まるようにも思われるのである。