本間宗究(本間裕)のコラム

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2017.5.15

「心の闇」と「真理の光」

「日本の歴史」を研究すると、色々と「不思議な出来事」に遭遇するが、特に、私自身が気になるのは、「明治維新」や「第二次世界大戦」における「日本人の意識変化」である。具体的には、「明治維新」をキッカケにして、「約250年も続いた幕藩体制が、突如として、崩壊した」、また、「第二次世界大戦」をキッカケにして「それまでの軍国主義が民主主義に大転換した」という状況のことである。つまり、当時の人々は、「なぜ、幕藩体制が崩壊したのか?」、また、「なぜ、日本が戦争に負けたのか?」などを、真剣に悩み、かつ、苦しんだようにも感じられるのである。

別の言葉では、「実際の大事件」が発生した後に、「事実を受け入れざるを得ない状態」となったようだが、不思議な点は、「なぜ、事前に、時代の大転換を予想する人が、ほとんどいなかったのか?」ということである。つまり、「ほとんどの人が、時代の大波に巻き込まれ、右往左往した状況」でもあったようだが、反対の観点からは、「節から芽が出る」という言葉のとおりに、「大混乱期の節目」が存在したために、その後、「日本経済が飛躍的に発展した可能性」も存在するのである。

また、「なぜ、今回、私自身が、この点を気にするのか?」については、現在が、多くの人が予想しているように、「明治維新」と「第二次世界大戦」に続く、「第三の敗戦期」を迎えているものと思われるからである。具体的には、「日本」のみならず、「世界全体が、金融面での大混乱期に遭遇する可能性」のことだが、現時点で感じることは、「心の闇」が「時代の閉そく感」を産み、一方で、実際の「大事件」が、人々に対して「真理の光」を与えてくれる可能性である。

より具体的には、「時代は、常に変化する」という「真理」に対して、「人々の認識」が追い付かない時に、「心の闇」が発生し、その後、「大事件」に遭遇した時に、「なぜ、このようなことが起こったのか?」を考え、「歴史の真実」を受け入れるとともに、「真理の光」が照らし出されたようにも感じられるのである。

具体的には、多くの人が、「なぜ」を問うた時に、「歴史の謎」が、ある程度、解明されたようにも感じられるのである。そして、今回も、間もなく、「なぜ、お金が紙切れになったのか?」と、世界中の人々が悩む状況も想定されるようだが、実際には、歴史上、当然のことが起きただけにすぎず、結局は、「人々の心の闇が、真実を隠していた状況」だったことに気付かざるを得ない事態が到来するものと考えている。