本間宗究(本間裕)のコラム
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2018.1.5
ビットコインバブルの崩壊と貴金属価格の急騰
「2017年の12月」は、歴史的な大転換期だったものと考えているが、実際には、「ビットコインのバブル」が崩壊し、同時に、「貴金属価格の急騰」が始まったものと思われるからである。別の言葉では、「マネーの流れ」において、「コンピューターマネー」という「目に見えないお金」から「紙幣」という「目に見えるお金」への「壁の崩壊」が発生したものと想定している。
より具体的には、「1971年のニクソンショック」以降に大膨張した「数字上の通貨」、あるいは、私が提唱する「信用本位の通貨制度」が完全崩壊した可能性のことでもあるが、実際のところは、「2008年前後のGFC(グローバル金融危機)」が「金融の大地震」であり、その後は、「金融のメルトダウン(炉心溶融)」という「インフレの大津波」が、「約10年」という期間、我々を襲ってきたものと考えている。
つまり、「2016年7月」にピークを付けた「世界的な国債バブル」や「2017年のビットコインバブル」については、「自然界の大津波」における「海上での高波」と同様の減少であり、ほとんどの人が、その存在に気付かなかったものと想定されるのである。しかし、今回は、「インフレの大津波」が「陸地」に届いた段階、すなわち、「我々の実生活」に影響を及ぼし始めた状況とも言えるようであり、この点については、今後の数か月間が、大きな注目点とも考えられるのである。
具体的には、古典的な「三種類のインフレ」のことだが、実際には、「クリーピング(忍び寄る)・インフレ」、「ギャロッピング・インフレ」、そして、「ハイパーインフレ」のことである。ただし、今回は、前述のとおりに、「ニクソンショック以降、目に見えない数字が通貨となり猛威を振るった」という状況でもあったために、「規模」や「時間」の面で、過去のインフレとは、大きな違いが存在する状況とも考えられるのである。
そのために、今後の数年間については、これらの事実を理解しながら、丁寧に相場に対応することが、成功のために必要不可欠な条件だと思われるが、より大きな問題としては、「東西文明の交代」や「社会科学の進化」などが存在するようにも感じられるのである。つまり、「世の中は、常に進化と創造の過程にある」、そして、「全ての出来事は、人類の進化のために必要不可欠なものである」という認識が、今後、重要な点となるものと考えているが、実際には、「現代の神様」となった「お金」が、「ただの人」となるような大変化が、「人々の覚醒」を起こすものと想定している。