本間宗究(本間裕)のコラム

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2018.1.12

知らぬは国民ばかりなり

「2017年4月」から「2018年1月」までの「10ヶ月間」は、「暦のサイクル」により、「人々の意識や認識が、大きく変化する状況」を想定していたが、実際には、まだ、「政府」や「金融当局者」の段階にとどまっている可能性もあるようだ。つまり、米国の「FRB」、そして、「日銀」などは、ある程度、「ホンネ」を語り始め、「金融市場」は、このことに対して、敏感に反応している状況とも考えられるのである。より具体的には、「米国の利上げ」や「日本のステルス・テーパリング」のように、今までの「非伝統的な金融政策」に限界点が訪れたために、いろいろなメッセージが発信されている状況とも感じられるのである。

そして、実際に、「株価の急騰」という「典型的なインフレの兆候」も見受けられるのだが、一方で、「知らぬは国民ばかりなり」というような状況も発生しているようだ。つまり、いまだに「デフレ」という言葉を信じ、「世界の実情」を見ようとしない態度のことだが、この点については、「心理的な慣性の法則」も、深くかかわっているものと考えている。具体的には、「今までインフレや金利の上昇が起きなかったから、これからも起きないだろう」と考えがちになる傾向のことだが、実際には、「過去の低金利や低インフレ率が長期間に及んだ」という事実は、「今後、大きな反動をもたらす」ということも、容易に予想できるのである。

より詳しく申し上げると、「上がったものは必ず下がり、反対に、下がったものは必ず上がる」という「循環的な動き」が、「金利」や「インフレ率」などで起きていることが、歴史の教えることだからである。そして、「政府」や「金融当局者」も、この事実を熟知しているものと思われるが、今までは、「ありとあらゆる政策を実施して、時間稼ぎと問題の先送りを目論んでいた状況」でもあったようだ。

しかし、最近の変化としては、「全ての手段」が使いつくされるとともに、「水面下で、本格的なインフレ政策の実施が決定された可能性」も想定されるのである。その結果として、「徐々に、国民に対して、いろいろなメッセージを発信している段階」、すなわち、「ホンネ」が語られ始めた状況のようにも感じられるが、一方で、多くの国民は、「ビットコインバブルの熱狂」や「株価の上昇」に浮かれるだけで、「真の原因」や「真の実情」を考えようともしない状況でもあるようだ。具体的には、「マネー経済の破裂」が引き起こす「インフレの大津波」のことだが、この点については、今後、「日本株」が「3万円」を超えたあたりから、広く認識されるものと考えている。