本間宗究(本間裕)のコラム
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2018.9.25
これから何が起こるのか?
現在、「リーマンショックから10年」という内容の記事が、数多く出ているが、この理由としては、「過去10年間に、いったい、何が起きたのか?」、そして、「これから、どのような変化が発生するのか?」について、多くの人が悩み始めた可能性が指摘できるようだ。別の言葉では、今まで、ほとんどの人が、「どうすればお金が儲かるのか?」というように、「東海道を、金閣寺に向かって歩くような状況」だったものと思われるが、現在では、徐々に、「お金とは、いったい、何なのか?」を考える、「奥の細道を、中尊寺の金色堂に向かって歩く人々」が増え始めたようにも感じられるのである。
また、私自身は、過去30年間ほど、「奥の細道を、中尊寺の金堂に向かって、一人でとぼとぼ歩くような状況」を経験してきたが、前述のとおりに、最近では、この点に、いろいろな変化が起こってきたようにも感じられるのである。具体的には、「2016年10月」に、「イエレン前FRB議長」が、私と同様の意見を述べるとともに、お金の謎を考え始めた可能性であり、また、最近では、「ビットコインバブルの崩壊」などにより、多くの人々が、「現代の通貨」に対して、疑問を抱き始めてきた可能性のことである。
より詳しく申し上げると、ほとんどの人は、いまだに、「東海道において、金閣寺を目指して歩いている状況」でありながら、一方で、「お金の謎」を考え始めた人々は、「日本橋に向かって戻り始めた段階」とも想定されるのである。また、「東海道」を歩いている人々は、現代の通貨である「コンピューターマネー」に関して、いまだに強い信頼感を抱いている状態とも言えるようだが、今後の注目点は、「国債価格の暴落」が始まった時に、「どのような変化が発生するのか?」だと考えている。
つまり、「現代の通貨」は、「影も形も存在しない、単なる数字にすぎない」と気付いた時に、多くの人々が、本当の意味での「インフレ」を理解し、「奥の細道」を、「中尊寺の金堂」に向かって歩き始めるような状況に変化する可能性である。具体的には、「貴金属」や「株式」などの「実物資産」を買う行動に出始めるものと想定されるが、実は、この動きこそが、「ギャロッピング・インフレ」を意味しているのである。
そして、この動きが加速し、「金利が20%以上にまで上昇した段階」にまで到達した時に、「ハイパーインフレ」に移行するわけだが、現時点で必要なことは、「忍び寄るインフレ」の期間が長すぎたために、その反動が一挙に出る可能性、すなわち、「インフレの大津波が、あっという間に世界を襲う可能性」を考慮することだと考えている。