本間宗究(本間裕)のコラム

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2018.11.1

グローバリズムの終焉

トランプ大統領の言動からも明らかなように、現在では、すでに、グローバリズムが終焉した状況とも言えるようだが、この点に関して、正しい結論を出すためには、やはり、「グローバリズムの正体」を理解する必要性があるものと考えている。つまり、1800年前後から始まった「資本主義」の最終段階で、「グローバリズム」という考え方が出現したものと思われるが、この点については、ウィキペディアで、次のように紹介されている。

グローバリズムとは、地球を一つの共同体と見なして、世界の一体化(グローバリゼーション)を進める思想である。字義通り訳すと地球主義であるが、通例では、多国籍企業が国境を越えて地球規模で経済活動を展開する行為や、自由貿易および市場主義経済を全地球上に拡大させる思想などを表す。

ただし、私自身としては、この点に関して、「実体経済」と「マネー経済」の区別が必要だと感じているが、その理由としては、「1980年代のアメリカ」で、すでに、「保護貿易の動き」が出始めていたからである。つまり、「競争力のある商品」を持った国々が、基本的には、他国の市場開放を望み、結果として、「グローバリズム」が進展していったものと想定されるのである。

そして、このことは、最初に「実体経済」、そして、その後に「マネー経済」という順番で進展していったわけだが、最も重要な点は、「2008年のリーマン・ショック」により、「マネー経済のグローバル化」までもが終焉した可能性でもあるようだ。つまり、その後に実施された「量的緩和(QE)」や「出口戦略」については、基本的に、「マネー経済のローカル(地域)化」が進展した状況だったものと想定されるからである。

別の言葉では、「金融のメルトダウン」が、世界的に進行した結果として、「マネー経済」の内部で、きわめて重要な変化が発生したものと思われるが、実際には、現在の通貨制度とも言える「信用本位制」において、最も基本的な通貨である「コンピューターマネー」が枯渇した可能性である。

つまり、「マネー経済のグローバル化」において、最も重要な要因は、「コンピューターネットワークの中で、コンピューターマネーが、自由自在に動き回れること」だったが、現在では、トランプ大統領が仕掛けた貿易戦争により、「通貨制度」の根本である「信用」が、世界的に消滅しようとしているものと思われるのである。