本間宗究(本間裕)のコラム
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2018.12.10
暦から読む2019年相場
「2019年」は「己亥(つちのと い)」という暦になるが、基本的に、西暦末尾に「9」が付く年は、必ず、「己」の暦となり、バブルが発生しやすい傾向があるものと考えている。具体的には、1979年の「金バブル」、1989年の「土地と株式のバブル」、1999年の「ITバブル」などだが、一方で、「亥」については「核」に繋がり、「爆発的な動き」や「猪が暴れまわるような相場」が想定されるようである。
ただし、今回、注意すべき点は、「1971年のニクソンショック」から始まった「新たな通貨制度」、すなわち、私が提唱する「信用本位制」であり、実際のところ、「過去50年ほどの期間」においては、「ある一定の決まりを持って、バブルが発生したのではないか?」と考えている。具体的には、最初に、「貴金属」、そして、その次に「株式や土地のバブル」というように、「希少価値を持った商品から、バブルが起こった可能性」が想定されるのである。
また、その後は、「ITバブル」や「デリバティブのバブル」のように、「コンピューターネットワーク」の中を「コンピューターマネー」が暴れまわり、「約8京円ものデリバティブのバブル」が発生したわけだが、その結果として、「60年サイクル」に「時空の歪み」が発生したものと考えている。つまり、「文明法則史学の800年サイクル」に対して「干支の60年サイクル」が「時間調整」を行ったものと思われるが、これから最も注目すべき点は、「人類史上、最大規模、そして、最後のバブル」が発生する可能性であり、実際には、「中央銀行のバランスシートに関するバブル」でもあるようだ。
より具体的に申し上げると、「1971年」から「現在」まで、「内容が変化しながら、また、規模を大きくしながら、バブルが大きくなっていった状況」が見て取れるようだが、今回は、この点に加えて、「仮想現実」から「リアル現実」へ「バブル」が移転を始めている状況も想定されるのである。ただし、現在のような、「出口戦略」を伴った「中途半端な金融政策」が継続された場合には、まだ処理しきれていない「約6京円ものデリバティブ」が完全崩壊し、世界全体が大恐慌に陥る可能性も存在するのである。
そのために、今後、世界各国の「中央銀行」は、更なる「バランスシート残高の拡大」に励むものと思われるが、この時の問題点は、すでに、「コンピューターマネー」が使い果たされた可能性であり、その結果として、最後に残された手段が、「紙幣の大増刷」により「デリバティブのバブル崩壊」を吸収することだと考えている。