本間宗究(本間裕)のコラム

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2019.5.10

人口知能と人間頭脳の違い

人工知能(AI)の発展には目を見張るものがあるが、残念ながら、人間の頭脳と比較した場合に、決して、越えられない壁があるものと考えている。具体的には、「閃き」のことだが、この点については、哲学者の梅原猛氏が述べられているように、「懐疑心」という「純粋な疑問」を抱き続けていると、「ある瞬間に閃きが得られ、答えが出る」というものである。そして、この点については、私自身も、何度も経験したことであり、また、「エジソン」も「99%の努力と1%の霊感」という言葉で説明しているものと考えている。

また、この点を、私自身の「心の仮説」で考えると、さまざまな事象に対して、「何故」という疑問を持った時に、人間の誕生とともに発生した「心」が、「魂」の奥深くまで突き進む状況が想定されるようである。つまり、「般若心経」が教える「般若」、すなわち、「神の智慧」に到達する状況のことだが、この時に、「魂からの光」が心を照らすものと考えている。別の言葉では、「面白い」という言葉のとおりに、「顔が輝く状況」であり、この時に、「人生の醍醐味」を感じることが多いものと感じている。

このように、「神が創った世の中」において、「心」だけが「人間の所有物」とも思われるが、「AI(人工知能)」については、人類の「意識」や「行動」の結果として発生した「データ」の解析、あるいは、「将棋」や「語」などの「ゲーム」のように、「複雑な計算」については、すでに、人知をはるかに超えた状況とも考えられるのである。つまり、かつて、「人力車が機関車に取って代わられた状況」のように、「人類」の苦労が減少するものと思われるが、この時の問題点は、「人類が、より生産性の高い仕事を、どれほど達成できるのか?」ということだと考えている。

具体的には、行動に発展した「科学技術文明」を使いながら、「平和で友好的な社会」を形成することでもあるが、この時に必要な条件は、やはり、「哲学」や「経済学」などの「社会科学」が飛躍的な発展をすることでもあるようだ。つまり、「ニュートン」が「物と物との関係性」である「重力」を発見したことから、「自然科学」や「技術」が飛躍的な発展をしたように、今後は、「お金の謎」のみならず、「心の謎」が解明されることにより、「悩みや苦しみが無くなる時代」が到来する可能性である。

別の言葉では、「地球と共生する人類」のことでもあるが、この時の必要条件は、やはり、世界的な大インフレの発生により、人類が、本格的な「覚醒」をすることであり、この時期も、たいへん近くなっているようにも感じている。