本間宗究(本間裕)のコラム

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2019.9.2

人の振り見て我が振り直せ

現在の韓国では、「官製の反日政策」が指摘され始めるとともに、「文在寅大統領」の問題が明らかになってきたようだが、この点に関して気になることは、「韓国国民が、なぜ、マスコミの報道を鵜呑みにしたのか?」ということである。別の言葉では、「反日教育の影響で、一種の洗脳状態に陥っていた可能性」も考えられるようだが、この点については、「人の振り見て我が振り直せ」という諺のとおりに、「日本人も、別の形で、似たような洗脳状態に陥っていたのではないか?」とも思われるのである。

具体的には、哲学者の「梅原猛氏」が指摘するとおりに、「明治維新以降の日本人が、現人神に祭り上げられた天皇陛下の存在により、軍部の暴走に利用されたのではないか?」ということである。つまり、「1221年の承久の変」以降、「天皇陛下」は、日本の統治に対して、ほとんど影響力を持たない状況だったようにも感じているが、「1868年の明治維新」では、突如として、「絶対的な権力」が付与されたことも理解できるのである。

そして、この理由としては、「官僚」や「軍部」が、「天皇陛下の権力」を利用して、「国民の行動を支配しようとした可能性」、より具体的には、「武力による他国の支配を目論んだ状況」だったようにも感じられるのである。しかし、実際には、「敗戦により、天皇陛下は、現人神から普通の人間に戻った」という展開となったわけだが、現在、気になることは、「もう一つの人為的な神」である「お金(マネー)」の存在とも言えるのである。

つまり、「影も形も存在しない、単なる数字」が「現代の神様」となり、「デリバティブ」や「マネー」を大膨張させている状況のことだが、この点については、まさに、現代版の「戦争」、すなわち、「お金の奪い合いが、世界的に発生している状況」のようにも感じられるのである。別の言葉では、「政治家」や「官僚」が、「神様に祭り上げられたマネー」を利用して、「国民を支配している状況」のことだが、実際には、「大量の国債を発行しながらも、ゼロ金利政策が維持できている状態」のことである。

また、この点に関して気になることは、「1868年の明治維新」から「77年後」に「敗戦」となった状況が、現在、再び、繰り返されている可能性のことだが、実際には、「2019年」が、「1945年」から「74年目」に達するとともに、今後、本格的な「金融大混乱」が世界を襲う可能性である。別の言葉では、現在が、「1942年のミッドウエイ海戦」のような状況であり、今後は、世界全体が「金融敗戦」に向かって、一目散に向かう可能性のことである。