本間宗究(本間裕)のコラム

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2019.12.23

干支から見る2020年

2020年は「庚子(かのえ ね)」という暦になるが、「庚」は「更」に通じ、「今までの流れが転換する様子」、あるいは、「10年毎にバブルの崩壊が発生しやすい状況」を表している。また、「子」は「ネズミが増える様子」を意味しており、二つを合わせると、「今までとは違った展開が、一挙に進展する状況」が予想されるが、今回は、「800年に一度」の「西洋文明から東洋文明への交代期」とも重なっているために、想定以上の大変化が発生するものと考えている。

具体的には、「西洋の時代」を特徴付けてきた「マネー(お金)」に関して、劇的な変化が発生する可能性のことであり、実際には、「生命を取るのか、それとも、お金を取るのか?」という選択肢が、人類に突き付けられている状況とも感じられるのである。つまり、「債務の宴」と呼ばれたような「借金漬けの過剰消費」を今後も継続し、「人類が、地球に住めないような状況を作り出すのか?」、それとも、「地球環境に適合する技術を選択し、全人類が、この方向に向かって動き出すのか?」ということである。

別の言葉では、「ニュートン」の頃から始まった「自然科学の発展」と同様に、今後、「経済学」や「哲学」などの「社会科学」が、「どれほどの発展を見せるのか?」ということでもあるが、この時に、重要な意味を持つのが、「心の謎」だと考えている。つまり、「自然科学」については、「ケプラーからニュートンへ」という言葉のとおりに、「ニュートンが重力を発見して以降、飛躍的な発展を遂げた」という状況だったが、ご存知のとおりに、「技術を使いこなす人間」については、依然として、「天動説のような経済学」を信奉している状況とも言えるのである。

具体的には、「データや知識がマネーを生み出す」というような驚くべき意見が信じ込まれている状況のことだが、「2020年」は、このような「富のバブル」が完全崩壊する展開を想定している。つまり、「お金の謎」が解けることにより、「新たな時代」が始まる可能性のことだが、実際には、今までの「無明(むみょう)」という「仏教が教える混迷の時代」が終了し、今後は、「真理の光」が照らし出される状況のことである。

つまり、本格的な「インフレ」が始まることにより、「現代人が、さまざまな問題を根本から考え始める状況」、すなわち、「何故(なぜ)」を考え続けた後に「閃き」や「霊感」が得られる状況のことだが、現在、求められているのは、この態度であり、今後は、「世界的な常識」になる可能性があるものと感じている。