本間宗究(本間裕)のコラム
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2020.9.30
DXバブルの崩壊
「2020年9月」は、将来的に、「DXバブルが崩壊を始めた月」と言われるものと考えているが、この点については、実際のところ、「半年程度の遅れが存在した状況」のようにも感じている。つまり、私自身は、「2000年の3月」に崩壊した「ITバブル」と同様に、今回の「DXバブル」についても、「2020年の3月前後に崩壊する展開」を想定していたが、実際には、「コロナ・ショック」により、最後の波動に関して、時間的な歪みが発生した状況だったようにも思われるのである。
別の言葉では、「DX(デジタルトランスフォーメンション)」という言葉が使われるとともに、「将来の成長産業は、デジタル関連銘柄である」という認識が、世界的に広がり、バブルのような状況となった可能性である。つまり、かつての「ニューエコノミー」と同様の状況のようにも感じているが、実際には、大量に生み出された「デジタル通貨」に関して、「回光返照(かいこうへんしょう)」という「ローソクが燃え尽きる前の最後の輝き」のような状態だったものと考えている。
より具体的には、「実体経済のマヒ状態」を反映する「動き」の一つであり、かつての「ビットコイン」と同様のバブルだったものと考えているが、今後の注目点は、やはり、「残された巨大バブルの崩壊」だと考えている。具体的には、以前から指摘してきた「デリバティブと国債のバブル」のことだが、現時点では、「全面的な崩壊」が近くなっており、実際には、今後の数か月間が要注意の時期のようにも感じられるのである。
つまり、「暦のサイクル論」からは、「2006年から2009年のGFC(金融大混乱)」と「2020年の10月から2021年の1月」の期間が、「暦のフラクタル(相似性)」の関係となっているのである。そのために、「この期間に、大事件が発生する可能性」を憂慮しているが、実際のところ、今回の「DXバブルの崩壊」は、これから想定される「デリバティブのバブル崩壊」と比較すると、規模的に小さかったことも理解できるのである。
より具体的には、これから想定される「金利の急騰」、そして、「世界的な紙幣の大増刷」については、「私自身も予想が付かないほどの衝撃を、世界全体に与える可能性」が存在するものと思われるのである。そのために、現時点では、今まで以上の緊張感をもって、相場を注視している状況でもあるが、実際には、「日々刻々と、私が想定する最終事態に向かって動いている展開」であり、今後の大変化については、全く予断を許さない状況とも言えるようである。