本間宗究(本間裕)のコラム
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2021.10.10
フラクタルから考える米国債バブルの崩壊時期
世界的な金融大混乱は、紆余曲折を経ながらも、いよいよ、最終段階に入ったものと考えている。つまり、「1991年のソ連」と同様に、「国債の買い手」が消滅した時に、「金利の急騰」が発生し、資金繰りに窮した世界各国の中央銀行が、一斉に、大量の紙幣増刷に迫られる状況である。別の言葉では、すでに「テーパリング(国債買い付け金額縮小)の時期」を議論しているような状況ではなく、「インフレの大津波が世界を襲っている状態」を認識する必要性が存在する状態とも感じている。
より詳しく申し上げると、今までの推移を考えると、「世界各国の中央銀行は、米国のFRBを筆頭にして、すでに、資金繰りに窮している状況」となっており、今後の注目点は、「国民が、いつ、この事実に気付くのか?」とも思われるのである。別の言葉では、「この事実を認識せざるを得ないような大事件が、いつ、発生するのか?」ということであり、この点に関して、「暦のフラクタル(相似形)」が応用できるものと感じている。
つまり、「世界の金融システム」については、すでに、日経新聞などで報道されているように、「5年以上も前から、世界各国の政府や中央銀行の価格操作によって歪められていた」という状況だったのである。そのために、今回は、「時間的な歪み」、あるいは、「問題の先送り」を考慮しながら、また、「年と月との暦の相関性」を利用しながら、今後の展開を予想する必要性があるものと考えている。
具体的には、「突如として、金利の急騰が発生した日時」である「2019年9月17日」に関して、「今後の日程において、フラクタルの観点から、この日に相当するのが、何時なのか?」を計算することである。つまり、「2021年の11月」と「2019年」とが「己亥(つちのと い)」という同じ暦になるために、「11月の何日が、2019年の9月に相当するのか?」を計算する方法である。
より具体的には、「12ケ月:9か月」の比率を「30日:Xデー」に当てはめると、「30日×9ヶ月÷12ヶ月=22.5日」となり、このことは、「11月23日」が「国債価格暴落のXデー」となる可能性を示唆しているのである。ただし、この方法論に関する私自身の反省点としては、「世界全体が力を合わせると、これほどまでの『時間の歪み』、すなわち、『発生時期の遅れ』が生じた事態」でもあるが、この事実を、反対の観点から考えると、「問題の発生が遅れた分だけ、混乱の規模が大きくなる状況」とも言えるものと考えている。