本間宗究(本間裕)のコラム
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2023.2.2
資本主義崩壊後の世界
最近、「新たな資本主義」が、マスコミの話題となっているが、この点については、「本末転倒の状態」であり、実際には、「人類の歴史において、資本主義の時代が、どのような役割を果たしたのか?」を理解することが必要だと感じている。別の言葉では、「西暦1600年前後に誕生した『時は金なり』という思想」により「意識の方向性」が固まり、その後、「西暦1800年頃から始まった産業革命」により「経済成長」が始まった展開を理解することだが、この時の問題点は、いまだに、「お金の謎」が解けていない事実である。
より詳しく申し上げると、「資本(お金)が主義(最も大切である)時代」は、「人類の歴史」から考えると、きわめて短い期間にすぎず、現在は、「1971年のニクソンショック」から始まった「人類史上最大規模のマネー大膨張」により、「資本(お金)よりも大切なものがある」と、多くの人が理解し始めた段階とも言えるのである。具体的には、「地球環境」や「人の心」などのことだが、この点については、「文明法則史学」が教える「800年毎に発生する東西文明の交代」で説明が付くものと感じている。
つまり、「マネーの歴史」を辿ると、「1600年前の西ローマ帝国崩壊」が、現在の世界情勢と酷似していることが見て取れるが、実際には、「西洋文明に特有の唯物論」、あるいは、「武力や資金力」などを背景にして、「数百年間の期間に形成された大都市文明が、あっという間に、崩壊した展開」のことである。そして、その後は、「唯心論を基本的な価値とする東洋文明の時代」が「約800年間」も継続したわけだが、実際には、「中国やインドなどを中心にして、華やかな仏教文明が花開いた状況」とも言えるのである。
そのために、今回も、高次元における同様の展開を想定しているが、実際には、「11次元にまで発達した自然科学」の利用により、「3次元に留まっている社会科学」が、今後、急速に発展する可能性のことである。より具体的には、「AI(人工知能)」などの高度利用により、「お金の謎」だけではなく、「過去1600年間という時間に、世界という空間で、どのような変化が発生したのか?」を詳しく分析される可能性である。
別の言葉では、「数多くの小さな共同体」に分裂した社会が、その後、「どのようなメカニズムで、統合や融合を繰り返して、西暦2000年前後のグローバル共同体にまで発展したのか?」を徹底分析されるとともに、「心の謎」が解明される状況とも考えているが、この時に、重要な意味を持つのが、やはり、「聖書」の「あなた方は、神と冨とに同時に仕えることができない」という言葉とも言えるようである。