本間宗究(本間裕)のコラム

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2024.1.31

習近平の使命

現在の中国は、「日本のバブル崩壊」と「ソ連の崩壊」が合わさったような状況とも思われるが、このような経済的苦境に対して、最も大きな役割を果たしたのが、「習近平」だったことは明らかである。つまり、「どのような人も、それぞれの使命を持って生まれてくる」ということが「東洋哲学の根本的な思想」だと考えているが、この観点から、「習近平の使命、あるいは、役割」を推測すると、「西洋文明の唯物論的思想や理念の完全根絶」だったようにも感じられるのである。

別の言葉では、「ライプニッツの予定調和説」や「シュペングラーの西洋の没落」、あるいは、「村山節の文明法則史学」などの著書から理解できることが、「現在の西洋文明は、すでに終焉の時期を迎えている」ということであり、また、「中国が、米国に続き世界の覇権国家になるという展開は考えにくい」ということだったのである。そのために、「史的唯物論を振りかざす習近平が、どのような国家運営を行うのか?」に注目していたが、実際には、「見事に、共産主義体制の崩壊を遂行している状況」とも思われるのである。

つまり、「1600年前の西暦424年」の時と同様に、今後の中国は、「晋から南北朝の時代を経て、その後、隋や唐、あるいは、宋などの国々が建設される展開」を想定しているが、このことは、「現在の共産主義的政権が完全崩壊する可能性」を表しているようにも思われるのである。別の言葉では、「20世紀に普及した史的唯物論や共産主義革命などの概念が、世界的に完全消滅する可能性」のことでもあるが、この点に関して、「習近平やプーチンは、現在、完璧に、その使命を果たしている状況」とも感じられるのである。

そのために、今後の注目点は、「現在の東西冷戦の復活が、今後、世界の資本主義体制に、どのような影響を与えるのか?」の理解とも思われるが、実際には、「デリバティブの完全崩壊により、現在の『信用本位制』と呼ぶべき通貨制度が、どのような展開を見せるのか?」を考えることとも想定されるである。つまり、「西ローマ帝国の崩壊時」と同様に、「財政赤字とインフレで、『パンとサーカス』の生活が継続不能になる事態」であり、また、「民族の大移動が発生する可能性」などに想いを致すことである。

あるいは、「東洋の精神文明が、今後、どのような過程を経て花を開くのか?」を考えることでもあるが、この時に、大きな役割をはたすのが、やはり、「11次元にまで進化した自然科学」であり、実際には、「生成AIなどが活用されることにより、全く新たな東洋的精神文明の追求」が遂行される可能性である。