
本間宗究(本間裕)のコラム
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2024.11.3
世界的な政治混乱
今までの「世界的な金融混乱」に続き、現在では、「世界的な政治大混乱」に見舞われている状況とも思われるが、具体的には、「西洋先進諸国」のみならず、「中国」や「ロシア」などでも、「国民の政治に対する不信感が激増している可能性」のことである。そして、この理由としては、「下部構造の経済と上部構造の政治」というマルクス主義的な意見が挙げられるようにも思われるが、実際には、「景気の低迷で国民の生活が苦しくなり、政治家に対する不満が高まっている状況」のことである。
別の言葉では、現在の「根のない切り花」とでも呼ぶべき状況、すなわち、「根本の信用が失われているにもかかわらず、依然として、見せかけの華やかさだけを保っている状態」に関して、いよいよ、「表面上の綻びまでもが見え始めた段階」のことである。つまり、「資本主義そのものが、ポンジ・スキームだった可能性」について、いろいろな識者が、いろいろな意見を述べ始めている状況のことである。
より具体的には、「米国を中心とした国家債務の急増」に関して、多くの人々が、「間もなく、限界点に達するのではないか?」などの意見を述べるとともに、「今後、未曾有の規模でのハイパーインフレが世界的に発生する可能性」にまで言及しているのである。つまり、「1971年のニクソンショック以降、糸の切れた凧のような状態で、デリバティブの大膨張とデジタル通貨の大量発行が実施された事態」について、多くの人々が、正確な理解を深めている状況とも言えるのである。
ただし、残念な点としては、「村山節(みさお)氏の文明法則史学」が理解されていないために、「これから、どのような時代、そして、社会が訪れるのか?」が、ほとんど理解されていないことが指摘できるのである。つまり、「資本主義の後には、共産主義の時代が来る」と考える「ロシア」や「中国」などの存在により、世界全体が、混迷を深めている状態とも思われるが、このことを考える上で重要なポイントとしては、「自然科学と社会科学の次元上昇」が挙げられるものと考えている。
具体的には、「世界は絶えざる進化と創造の過程にある」という認識のもとに、「神が創った世界を研究する自然科学が11次元にまで進化した状況」でありながら、一方の、「人間が造った世界を研究する社会科学が、依然として、三次元にとどまっている事態」に関して、今後、「急激な社会科学の次元上昇が世界的に発生する可能性」であり、結果としては、「軍事力が不用になるとともに、戦争がなくなる可能性」も想定されるのである。
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