
本間宗究(本間裕)のコラム
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2025.1.21
共同体の光と闇
「2008年前後のGFC(世界的な金融大混乱)」の時にピークを付けた「グローバル共同体」については、現在、急速なスピードで分裂や崩壊を繰り返している状況とも思われるが、実際には、「東西分裂」による「グローバル共同体の崩壊」であり、また、「国家の分断」による「国家共同体の崩壊」などのことである。そして、現在では、「産業共同体の崩壊」が始まっているものと思われるが、具体的には、「フジテレビの問題」に代表されるように、「芸能界の闇」が暴きだされている状況のことである。
別の言葉では、「1600年前の西ローマ帝国の崩壊」と同様に、現在では、「巨大な共同体」の崩壊と分裂が始まっており、実際には、「西洋の物質文明」が終焉の時を迎えるとともに、「東洋の精神文明」が始まった状況とも考えられるのである。つまり、1600年間にも及んだ「共同体の規模拡大」に伴って膨張した「マネーの残高」に関して、現在は、「通貨の堕落がもたらす崩壊の力」が働き始めるとともに、「大都市での生活が難しくなった人々による資金の奪い合い」が発生しているものと感じられるのである。
具体的には、過去100年間の世界情勢から判断できることが、「中央銀行の創設以来膨張し続けてきた国家債務」に関して、現在では、「紙幣の増刷以外に手段がなくなりつつある状態」とも言えるのである。そして、この時に、「税収をどのようにして増やすのか?」という「政府の思惑」と、「国民に対して、どのような政策を実施し、どれほどの票を集められるのか?」という「政治家の目論見」が交錯した状況とも考えられるのである。
また、この時の注目点は、「共同体の規模拡大期に、個人の相対的な力が弱くなる事実」であり、実際には、「共同体の闇の部分が増える状況」とも考えられるのである。つまり、現在では、「ほとんどの個人が、世界の全体像を把握できない状態」であり、実際には、「複雑に絡み合った世界の全体像」に関して、「お釈迦様の象の教え」のとおりに、「部分的な理解をしながら、全体像を類推している状況」とも想定されるのである。
そして、現在では、冒頭で申しあげたとおりに、「共同体の分裂と崩壊」が加速し始めた状況となっているために、これから予想される展開は、「さまざまな事実が明らかになる可能性」とも考えられるのである。つまり、「共同体に光が差し始めるとともに、世界中の人々が、今までの闇を認識し始める可能性」であり、この時の注意点としては、やはり、今回の「フジテレビの問題」からも明らかなように、「不正や問題の隠ぺい」が難しくなり、「すべての事実が明らかになる可能性」とも言えるようである。