ストックマーケットレポート・サンプル 2020.4.30号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

今回の「コロナ・ショック」につきましては、ご存じのとおりに、現在、「世界中が、いまだに大慌ての状況」でもありますが、この理由の一つとしては、次のグラフのとおりに、「短期間のうちに、世界全体に広がった」という点が指摘できるものと考えています。そして、今後の展開につきましても、予断を許さない状況とも思われますが、私自身としましては、やはり、「実体経済のマヒ状態」から「金融界の白血病」への移行を危惧している次第です。

つまり、今回の「コロナ・ショック」は「有事の事態」であり、そのために、現在、「人々の生命を救うためには、どのような手段でも使うべきだ」という認識や理解が広まっている状況とも言えるわけです。具体的には、「資金の供給」のことですが、実際のところ、「世界中で、国民への資金供給が、前代未聞の規模で実施されている状態」となっており、現在では、「このことに対して、反対意見を述べることが難しいような状況」とも思われるわけです。

    コロナ・ウイルスの感染者と死者数(4月21日)

より詳しく申し上げますと、「多くの人々がコロナ・ウイルスに罹患し、命を落とす状況」に驚き、その結果として、世界中の人々が、「生き延びるためには、何が必要なのか?」を真剣に考え始めたものと思われるわけです。別の言葉では、「お釈迦様の毒矢の教え」のとおりに、「目の前に出現した重大事にたいして、素早い処置が行われている状況」のことですが、実際には、次のような話になります。

「遊歩中の男の足に毒矢が刺さった。一刻も早く抜かなければ命が危ない。友人たちは、『すぐに毒矢を抜き、治療するべきだ』と勧めたが、男は、『いや待て。この矢は誰が射たのか。男か、女か。そのものの名前は。何のために矢を射たのか。矢に塗られたのはどんな毒か。それがわかるまで、矢を抜いてはならん』と言い張り、やがて全身に毒が回り、男は死んでしまった」というものです。