ストックマーケットレポート・サンプル 2020.5.30号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

前回のレポートに続いて、今回も、「帰納法と演繹法の実践」について、具体例を挙げながら説明させていただきますが、基本的には、添付した「金融面での免疫暴走」というコラムのとおりに、「無明(むみょう)」の状態が最も恐れるべきことのようにも感じています。つまり、「問題の存在そのものに気づいていない状態」のことですが、この点については、「エジソンの言葉」のとおりに、「人類は、天の智慧について、1%の100万分の1も理解していない状態ではないか?」とも考えています。

別の言葉では、今回の「コロナ・ショック」から明らかなように、「人類にとって未知の出来事、あるいは、新たな発見」というのは、「社会科学」や「自然科学」において、「無限に存在するのではないか?」ということです。そして、この事実が、「人類の、絶えざる進化と創造のメカニズムではないか?」とも考えていますが、実際には、「必要は発明の母」という言葉のとおりに、「日々に直面する問題」に対して、真剣に対応することにより、新たな発見や気付きが得られる状況とも思われるわけです。

つまり、「三人寄れば文殊の知恵」という言葉のとおりに、「艱難辛苦に直面した人類が、さまざまな知恵を出すことにより、世界が進化する状況」のことであり、この観点からは、「人類の可能性が、無限に存在するのではないか?」とも感じているわけです。そして、この点に関して、最も重要なポイントが、次の「お釈迦様の象の教え」のようにも感じられますが、実際には、以前に申し上げました「群盲、象を評する」という「教え」のことになります。

    群盲、象を評する

お釈迦さまのお弟子の一人が托鉢(たくはつ)に出ようとした時、お釈迦さまに呼び止められ「町に行って何か尋ねられても、教えのことだけ話してきなさい」と言われました。そして、こんな話をされたのです。むかし、ある国の王さまが町中の盲目の人を集め、大きな象に触らせてみました。すると彼らは、鼻や尻尾・足・耳などの一部分だけをさわって、象の姿を思い浮かべたのです。そこで王さまが、象とはどんな動物かを聞かれると、ある者は大蛇のようだと答え、ある者は細い縄(なわ)のようだと答え、またある者は大きな臼(うす)のようだと答えました。こうして十人十色の答えが出ると、自分の答えこそ正しいと思い込んでいる彼らは、皆で言い争いケンカを始めてしまったのです。「盲目の人たちは、象の一部分を知って全体を知らなかったために、言い争いをすることになった。これと同じで、少しの知識だけで何でも知っていると思い込んだ者が、世の中には大勢いる。そういう者たちと言い争ってはならないよ」 お釈迦さまは、そのお弟子をこのように諭(さと)されました。(出典:ウィキペディア)