本間宗究(本間裕)のコラム
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2014.9.16
アインシュタインの警告
かつて、アインシュタインは、「第三次世界大戦」に関して、次のようなコメントを述べたそうだ。具体的には、「第三次世界大戦でどのような兵器が使われるのか、私は知らない。だが、第四次世界大戦は石と棒によって戦われるだろう。」というものである。そして、私自身としては、今まで、「核兵器」の使用を想定しており、「核兵器が使われた時には、地球全体が、人の住めないような状態になる」と考えていた。
つまり、「文明が崩壊したら、石と棒とで争うような時代が訪れるのではないか?」と想定していたのだが、最近では、全く違った「考え方」があるようにも感じている。具体的には、「第三次世界大戦の兵器」が、実は、「お金(マネー)」だった可能性のことであり、しかも、現在では、「終戦」が近付いているようにも思われるのである。より具体的には、「デリバティブが、金融界の大量破壊兵器である」と言われたり、あるいは、「量的緩和(QE)」の名の下に、「世界各国の中央銀行が、大量に、国債を買い付けたりしている状況」は、まさに、「目に見えない金融大戦争」だったようにも思われるのである。
しかも、この時に起きたことは、「実際の戦争により、都市などが破壊される」ということではなく、「通貨の堕落」による「人々の精神や道徳の破壊」でもあったようだが、実際に、「信じられないような殺人事件が、日本でも多発するような状況」となっているのである。つまり、「人々の目的や志」が「お金儲け」に集中した結果として、「人間関係」や「絆」が破壊されたようだが、今後の、最大の問題点は、「現代のお金が、裸の王様にすぎない」という点に、多くの人が気付かされることである。
具体的には、「世界的な国債価格の暴落」が始まった時に、現在の「金融システム」や「通貨制度」が崩壊する可能性のことである。そのために、今まで、前代未聞の規模で、「国債の買い支え」が実施されたようだが、現在では、全ての「金融政策」と「財政政策」が行き詰まりの状態となったものと考えている。
その結果として、これから予想されることは、「市場の反乱」であり、実際には、「金融のコントロール」が効かなくなる状態のことだが、すでに始まった「急速な円安」については、この「初動段階」とも考えられるようである。そして、その後に、「輸入物価の上昇」や「金利の急騰」が起きるものと考えているが、残念ながら、現在の日本人は、「第二次世界大戦」の時と同様に、ほとんど、この点に気付いておらず、「負けた時に、実情を認識する」という状況が再現されることになるようだ。