本間宗究(本間裕)のコラム
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2014.9.26
金融戦国時代の終焉
歴史を研究すると、往々にして、「不思議なサイクルの存在」に突き当たることが多いのだが、具体的には、「文明法則史学の800年サイクル」であり、また、「暦の60年サイクル」などのことである。そして、現在、私自身が気になっていることは、「800年サイクルの半分」である「400年サイクル」でもあるのだが、このサイクルについては、実際に、「マヤ暦」でも使われていたようである。
また、「なぜ、このサイクルが気にかかるのか?」という点については、「400年前の戦国時代」と「現在の金融戦国時代」には、一種の「共通点」が存在するようにも感じているからである。具体的には、「1571年」に起きた「比叡山延暦寺の焼き討ち」から、本格的な「戦国時代」が始まったようにも思われるのだが、この点を現在に当てはめると、ちょうど400年後の「1971年」に、金融史上最大級の事件である「ニクソンショック」が起きた事が見て取れるのである。
そして、その後に起きた事は、「ビルゲイツ氏」が「世界一の資産家になった」というように、「戦国時代の豊臣秀吉」と同様に、「力さえあれば、天下を取れる状況」でもあったのである。別の言葉では、「兵力」ではなく「お金の力」によって、「人間の優劣」が決められるような時代でもあったのだが、今回も、「400年前」と同様に、最後の局面を迎えているようにも感じられるのである。
具体的には、「1614年から1615年」にかけての「大坂冬の陣」から「夏の陣」において、「戦国時代」が終焉の時を迎え、ご存じのとおりに、その後は、「徳川幕府の時代」となったという事実のことである。そして、この点を現代に当てはめると、「1971年」に「金本位制」という既存のシステムが崩壊し、その後は、「信用本位制」という「前代未聞の通貨制度」が、世界中に広がっていったのだが、さすがに、現在では、大きな行き詰まりの局面に差し掛かってきたようである。
そのために、今後は、本格的な「金融大混乱」が訪れるものと考えているが、この時に考えなければいけない点は、「1971年以降、どれほどの金融商品が創り出されたのか?」ということであり、また、「影も形もない、単なる数字」が「根本的な通貨」となり、「コンピューターネットワーク」の中で、大膨張したということである。つまり、「現代の通貨は、裸の王様になった」ということだが、この点に関する大事件が起きるのが、「今年の冬」のようにも思われるのである。