本間宗究(本間裕)のコラム

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2015.5.7

アメリカの焦り

今回の「安倍首相の訪米」については、実際のところ、「アメリカの焦り」が現れていたようにも感じている。つまり、現在、「アメリカ」が頼りにできるのが、「日本」だけになったようであり、また、「イギリス」や「サウジアラビア」などが、徐々に、「アメリカ離れ」を実行している可能性である。具体的には、中国が主導した「AIIB(アジアインフラ投資銀行)」に対して、「イギリス」のみならず、数多くのヨーロッパ諸国が参加した事実であり、また、現在の中東情勢に関して、アメリカの影響力が急速に減少しているようにも思われるのである。

そのために、今回、「安倍首相」に対して、「特別な待遇」や「議会演説」などが用意されたようだが、実際には、「日本に、どれだけの余裕が存在するのか?」が気にかかる状況とも言えるのである。具体的には、「アメリカの軍事費削減」に対して、「自衛隊が、どれほど、補完的な役割を果たせるのか?」ということであり、また、この時に、「日本国民が、どのような行動を取るのか?」ということである。

つまり、「日米同盟を強くする安保法制」に対して、「日本国内で、大きな反発が起きる可能性」が存在するようにも思われるが、この点に加えて、今後、「世界的な金利上昇」が始まると、「先進国の国内情勢」も、大きな問題になってくることが予想されるのである。具体的には、「国家の財政問題」のことであり、現在では、いよいよ、本格的な金利上昇が始まろうとしているようである。

別の言葉では、「日米欧の国々で、いよいよ、本格的な金融大混乱が始まる可能性」のことだが、現在の「日銀のバランスシート」、そして、「日本の信用乗数」については、まさに、危機的な状況と言わざるを得ないようである。つまり、現在では、「日銀のバランスシート」が、総額で「約332兆円」にまで増えており、また、「信用乗数」という、「日銀が出した資金が、どれほどの比率で、市中に回っているのか?」という数字が、現在では、「約3倍」という、きわめて危機的な水準にまで低下しているのである。

そのために、本来ならば、「アメリカ」に対して、いろいろな面で、きわめて厳しい対応で臨む必要があったようだが、「安倍首相」としては、「アベノミクスの成功」や「日本経済の発展」を信じ、「財政問題などは、全く、意に介していないような状況」のようにも思われる。しかし、この点については、間もなく、本格的な「金利上昇」が、世界的に始まった時に、はっきりと答えが出るものと考えている。