本間宗究(本間裕)のコラム

* 直近のコラムは、こちら

2017.4.25

レッドラインを超えた北朝鮮!?

現在、「北朝鮮情勢のレッドライン」が、マスコミの話題となっており、具体的には、「北朝鮮が、どのような行為を実施した時に、アメリカが反撃体制に入るのか?」という点である。また、この時に、「北朝鮮の核攻撃」などにより、「日本」や「韓国」などが、甚大な被害を受ける可能性も危惧されているが、実際には、全く違った展開になる可能性も存在するようだ。

つまり、「北朝鮮国家の運命自体が、レッドラインを超えた可能性」、具体的には、「金正恩委員長が失脚する可能性」のことだが、この点については、「中国」と「アメリカ」との間で、綿密な作戦が計画されている状況のようにも感じている。具体的には、「金正恩委員長」が失脚し、「南北朝鮮の統一」が、水面下で目論まれている可能性のことだが、基本的な認識としては、「国家権力の世襲制」自体が、現在では、時代錯誤の状況となっているようにも思われるのである。

その結果として、「売り家と、唐様で書く三代目」という言葉のとおりに、今後は、「金正恩委員長が失脚し、北朝鮮の国家そのものが崩壊するのではないか?」と考えているが、実際には、「三種類の失脚方法」が存在するようにも感じている。つまり、最初が、「イラクのフセイン大統領が、命を奪われたような方法」であり、また、二つ目が「ルーマニアのチャウシェスク大統領が、公開処刑されたような方法」、そして、最後が、「フィリピンのマルコス大統領が、国外亡命したような方法」のことである。

そのために、現在では、「本当に、北朝鮮との戦争状態が発生するのか?」に注目しながら、同時に、「水面下で、どれほどの経済制裁が実施されるのか?」についても、大きな注意を払う必要性があるものと考えている。つまり、「北朝鮮の国内外で、どれほどの変化や混乱が発生し、また、人々が、現在の緊張状態に、どれほど耐えることができるのか?」という点である。

別の言葉では、「中国からの石油輸入」がストップした時に、「北朝鮮の内部で、どれほどの問題や不満が発生するのか?」という変化に注目しているが、同時に感じることは、「北朝鮮」が、現代社会の縮図となっている可能性である。具体的には、「過大な権力が、歪んだ社会を生み出している状況」であり、実際には、「今後、世界各国の過剰な金融コントロールが、どのような展開を見せるのか?」ということだが、現時点では、こちらの方が、より重要な意味を持っているようにも感じている。