本間宗究(本間裕)のコラム

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2017.5.6

世界を動かす原動力

人類の歴史を研究すると、さまざまな興味深い事実に遭遇するが、基本的には、「世の中は、絶えざる進化と創造の過程にあり、今後も、たいへん素晴らしい時代が到来するのではないか?」と考えている。つまり、「技術」を中心にした「自然科学」が、ますます発展するとともに、今後は、「人間の行動」を解明する学問である「社会科学」が、飛躍的な発展期に入るものと考えているからである。

具体的には、今から300年ほど前の「ニュートン力学」のように、「画期的な発見」が「経済学」などの「社会科学」で達成されることにより、「世界全体がインターネットで結びつくとともに、無駄のない効率的な社会が形成される可能性」に期待しているが、この時に必要な条件の一つが、「世界を動かす原動力」を理解することでもあるようだ。つまり、「世の中は、どのような法則で動いているのか?」、また、「この時に、何が原動力となるのか?」を理解することだが、現時点では、「人々の興味と関心」、あるいは、「フロンティア・スピリット(開拓者精神)」ではないかと考えている。

つまり、私自身が考案した「心の座標軸」と「村山節氏の文明法則史学」を結びつけると、「今後、どのような時代が訪れるのか?」、そして、「この原動力が、いったい、何なのか?」が理解できたようにも感じられるのである。具体的には、「唯物論」を価値基準の中心にした「西洋文明」から「唯心論」を中心にした「東洋文明」への移行のことだが、今までは、「この点に関する原動力」が、よく理解できなかったようにも思われるのである。

しかし、今回、「アメリカ人のフロンティア・スピリット(開拓者精神)」を考えていた時に、この点に関する「閃き」が得られたようにも感じているが、基本的には、「世界中の人々が、常に開拓者精神を持ち、新たなフロンティアを開拓中ではないか?」という理解のことである。そして、この時に、「目に見えるもの」と「目に見えないもの」を区別して考えると、「お金」が「目に見えるものを代表する商品」であり、また、「神」が「目に見えないものの象徴」のようにも思われたのである。

つまり、現在の「世界的な混迷」については、「1890年前後に、アメリカ人が、フロンティアが消滅した」というような認識を、世界中の人々が抱いているようにも感じられるのだが、実際には、「節から芽が出る」という言葉のとおりに、「一つの時代が終わらなければ、新たな時代が始まらない段階」であり、現在は、「人々が、精神面での進化過程に入っている段階」のようにも思われるのである。