本間宗究(本間裕)のコラム

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2018.2.2

2018年のブラックスワン

「2018年」については、「2月」から「11月」までの「10ヶ月間」に、世界的な「国債価格の大暴落」と「インフレの本格化」を想定しているが、この時に思い出されるのが、今から30年ほど前の「ブラックマンデー」である。具体的には、「1987年10月14日」に、「アメリカ株」が、突如として、大暴落をしたことにより、この動きが、世界中に広まっていったのである。

そして、当時は、「1929年の大恐慌」が再来する懸念が、マスコミで喧伝され、私自身も、「大恐慌の原因」について、徹底的に調べ始めたという状況だったが、その後、「約10年」という期間で、私が導き出したのが、次の順序でもあった。

つまり、「過去100年間」に、「30ヶ国」以上で発生した「ハイパーインフレ」については、「ほとんどの場合において、上記の順序を辿る」という結論に達したわけだが、現在は、いよいよ、「リフレーション政策」が終焉し、「大インフレ」が始まった状況のようにも感じている。別の言葉では、「2018年のブラックスワン」が「国債価格の暴落が引き起こす、大インフレ(通貨価値の下落)」だと考えているが、同時に思い出されることは、今回の「リフレーション(通貨大膨張)政策」が、きわめて長期間に及んだという点である。

具体的には、「2008年前後」に発生した「GFC(グローバル金融危機)」以降、「約10年間」にわたり、「先進各国」が協調して、「国債の買い支え」と「超低金利政策」を実施したわけだが、この点については、あまりにも異常な事態であり、反対に、「今後、どれほどの反動が訪れるのか?」、つまり、「間もなく、未曽有の規模で、大インフレが発生する可能性」に、大きな危機感を抱いている状況である。