本間宗究(本間裕)のコラム

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2018.7.13

お金と信用

「お金」は「信用」を形にしたものであり、また、「信用」は、人々の「絆」から発生するが、この時に、「信用の量」が大きければ大きいほど、「お金の総量」が増えるものの、「お金の質」が劣化することも理解できる。つまり、かつては、「金貨」や「銀貨」などが「通貨」として利用されたのだが、現在では、「紙幣」のみならず、影も形も存在しない「単なる数字」までもが、立派に「通貨」として利用されているのである。

しかも、ほとんどの人は、現在、「キャッシュレス社会の到来」を信じ込んでいるようだが、この点については、昨年の「ビットコイン」を思い出す必要性があるものと考えている。つまり、「現代の通貨」は、すでに、ほとんどが「コンピューターマネー」に変化し、「過去10年間、徐々に、金融メルトダウンが進行してきた状況」だったが、昨年は「預金」の部分にまで「金融メルトダウン」が進展し、その結果として、「ビットコイン」のバブルが発生したのだった。

より詳しく申し上げると、「2008年前後のGFC(大金融危機)」までの「約10年間」、「デリバティブの大膨張」が発生し、その結果として、世界全体に、膨大な量の「コンピューターマネー」が創造されたのである。しかし、その後の「約10年間」は、いわゆる「量的緩和(QE)」や「ビットコインのバブル」などにより、大量に創られた「コンピューターマネー」が、実質上、価値を失い始めてきたものと想定されるのである。

そして、理論上は、「コンピューターマネー」が価値を失った時に、何らかの「大事件」が発生し、「デリバティブ」も完全消滅する事態が想定されるが、実際には、「このタイミングが、今年の9月ではないか?」とも思われるのである。つまり、「時間とエネルギーの左右対称理論」により、間もなく、本格的な金融大混乱が発生する事態を想定しているが、今回の「トランプ大統領が仕掛けた貿易戦争」は、典型的な「2か月ほど前に発生する予兆」だったものと感じている。

具体的には、世界的な「信用崩壊」により、「実体経済」よりも「マネー経済」が崩壊する可能性のことだが、今回形成された、「約8京円」もの「デリバティブ」については、実際のところ、きわめて巨大な「信用」が、その裏側に存在したものと想定されるのである。しかし、現在では、「信用の形成には時間がかかるが、崩壊は一瞬である」という「教訓」と、「過去の歴史」においても、「トランプ大統領」のような人物が現れ、「時代の流れ」が速まった展開を思い出さざるを得ない状況のようにも感じている。