本間宗究(本間裕)のコラム
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2019.1.9
人類の発展史
現在のような「混迷の時代」においては、過去数千年間の「人類の発展史」を考えることが重要なポイントの一つだと考えている。つまり、「人類は絶えざる創造と進化の過程にある」という理解のことだが、基本的には、「約6000年前」に「お金」が発明され、また、「約4000年前」に「文字」が発明されたという状況でもあった。そして、その後は、「約2000年前」に「キリスト教」、また、その500年ほど前に「仏教」が誕生したというような展開でもあった。
そして、この点を、「天爵」、あるいは、「天の位」で考えると、「人類の精神レベルが、どの程度にまで上昇したのか?」が判断できるものと考えているが、実際には、「お金」や「文字」が発明された段階では、「1のレベル程度」、すなわち、「獣から人間に成長した状況」だったようにも感じられるのである。また、「仏教やキリスト教の出現」については、「人類の精神レベルを、2程度にまで上昇させたのではないか?」、そして、その後の「ケプラーからニュートンへ」という「自然科学の飛躍的な発展」は、「3レベルにまで、人類の精神を向上させたのではないか?」とも考えている。
しかし、現在の問題点としては、「発展した科学技術」と「人々の道徳心」との「大きな乖離」が指摘できるものと思われるが、実際のところ、「原爆」のように、科学技術が、誤った使われ方をした場合には、世界全体が崩壊する可能性も存在するのである。あるいは、現在の「マネーの大膨張」のように、「人類の欲望」を全面的に開放した場合には、地球環境の破壊が引き起こされる可能性」も存在するのである。
つまり、「人類の健全な発展」のためには、「文明法則史学」が教えるとおりに、「西洋の時代」と「東洋の時代」が、交互に発展する必要性があるようにも感じているが、現在は、まさに、「西洋の唯物論的な時代が、終焉の時を迎えようとしている状況」とも言えるのである。
具体的には、「物質」を代表する「お金」が、「サイバー」という「仮想現実の世界」から抜け出して、「リアルの現実世界」で暴れまわろうとしている状況のことだが、この点については、今後、「国債価格の暴落」とともに、世界中の人々が理解するものと考えている。別の言葉では、「国家」や「中央銀行」に関して、間もなく、「資金的な行き詰まり」が発覚する可能性を憂慮しているが、実際には、この時から、本格的な「東洋の時代」が幕を開けるものと想定されるのである。