本間宗究(本間裕)のコラム
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2019.1.10
本当の財産
現在は、「お金が神様となった時代」であり、また、「誰も、お金の価値が無くなることなどは考えていない状況」とも思われるが、このことを象徴するのが、いわゆる「キャッシュレス社会の到来」とも言えるようだ。つまり、世界中の人々が、「目に見えない数字」に価値を置き、「本当の財産である」と考えている状況のことだが、この点について歴史を尋ねると、まったく違った状況が見えてくるのである。
具体的には、「6000年ほど前に、人類がお金を発明した状況」のことだが、その後の展開としては、「1971年まで、金(ゴールド)が、お金の役割を果たしてきた」という状況でもあった。つまり、数千年間という期間、「本当の財産」は、「金(ゴールド)」を始めとした「実物資産」と考えられてきたが、現在では、前述のとおりに、「目に見えない、単なる数字」が、「最も価値のある財産の一つ」となっているのである。
そして、このことにも、大きな意味が隠されているようにも感じているが、実際には、「人類の覚醒」と「精神的な向上」のために「天の計らい」が働いている可能性のことである。別の言葉では、「本当の財産とは、いったい、どのようなものか?」を教えるために、現在のような状況が発生している可能性のことだが、私自身としては、「この世での経験」こそが「人生における本当の財産」のようにも感じている。
つまり、「あの世に持っていけるものは、いったい、何だろうか?」と考えた時に、当然のことながら、「お金や地位、そして、名誉」などが除外されることにより、「これらは、決して、本当の財産ではない」という真理が浮かび上がってくるのである。また、「この世で自由になるのは、自分の心だけである」ということも「人生の真理である」と考えているが、この観点からは、「自分が心から望み、行動に移したことが、未来永劫、価値を失わない財産」のようにも思われるのである。
そして、このことを理解させるために、現在、「マネーの大膨張」が発生した可能性もあるようだが、この原因は、やはり、「1971年のニクソンショック」以降に誕生した、現在の「信用本位制」が指摘できるものと考えている。つまり、「コンピューターマネー」が「コンピューターネットワーク」を駆け巡り、「未曽有の規模で自己増殖した状況」のことである。そして、今後は、「紙幣の大増刷」により、「神から紙へ」という変化が発生し、その時に、「現代人の覚醒」が起こるものと考えているが、この時に、「どれほどの紙幣が必要とされるのか?」が、今後の注目点だと考えている。