本間宗究(本間裕)のコラム
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2019.3.6
惑星「りゅうぐう」が示唆するもの
「2月に起こる出来事」については、基本的に、「その年を象徴するような事件」になることが多いものと考えているが、今年は、「池江選手の白血病」に加えて、「惑星りゅうぐうに、はやぶさ2が到達した」という出来事が発生した。そして、この時に閃いたことが、「過去20年間にも及ぶ仮想現実の社会」であり、実際には、「人類全体が、竜宮城で、浦島太郎のような生活をしていた可能性」のことだった。
つまり、現代社会については、「1600年ほど前の西ローマ帝国時代」を、はるかに上回る規模で、「パンとサーカス」、あるいは、「多くの人々が、大都会で座業を好む状況」となっていることも理解できるのである。別の言葉では、「文明法則史学」が教えるとおりに、「物質的な豊かさ」を追求する「西洋の時代」が、最終段階に行き着いた結果として、現在では、「マネーの大膨張」と「過剰な消費」などにより、「地球環境までもが破壊されそうな状況」となっているものと想定されるのである。
そして、この原因としては、私が提唱する「信用本位制」という「通貨制度」、また、「コンピューターマネー」という「影も形も存在しない、単なる数字」が、「国際的な通貨」となり、世界中を駆け回っている状況が指摘できるようである。別の言葉では、世界中の人々が、「竜宮城」のような「仮想現実の社会」を形成したものと思われるが、現在では、「世界全体に存在する膨大な債務残高」を始めとして、「金融システムが悲鳴を上げ始めた状況」とも考えられるのである。
具体的には、「金融の白血病」とも言える「紙幣の大増刷」であり、また、「金融の玉手箱」とも言える「問題の先送りが難しくなる状況」のことだが、実際には、「BIS(国際決済銀行)」が、以前から指摘するとおりに、「世界の中央銀行は、政府と共同して、国債価格が暴落しないように、ありとあらゆる手段を行使してきた状況」だったものと考えられるのである。
しかし、現在では、「全ての手段」が使い果たされ、後は、「市場の反乱」、すなわち、「金利のスナップバック」という「国債価格の暴落(金利は急騰)」が待ち受けている段階とも考えられるのである。そして、この「タイミング」に関して「今年の9月頃までに発生する可能性」が見えてきたようにも感じているが、実際には、「浦島太郎の玉手箱」が開くことにより、今まで、先送りされ、また、隠されてきた問題、具体的には、「国家の財政問題」が、明らかになる状況が想定されるようである。