本間宗究(本間裕)のコラム
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2019.8.9
20年間の空白期
現在、きわめて不思議な感覚を味わっているが、具体的には、「日本」のみならず、「世界」で「国債バブル」が発生している状況のことである。つまり、私自身は、「1999年」に、今回のような「国債バブルの発生と崩壊」を想定していたが、実際に起こったことは、「ゼロ金利の実施」と「デリバティブの大膨張」だったのである。別の言葉では、「20年間の空白期」を味わったわけだが、現時点における感想は、「このことにも、大きな意味が隠されていたのではないか?」ということである。
具体的には、「この期間に、人類の歴史を学ぶことができ、その結果として、自然科学と社会科学の関係性などが深く理解できた状況」でもあったが、一方で、「憂慮している点」は、「20年間の遅れが、今後、どれほどの違いを生み出すのか?」ということである。つまり、「20年の空白期」に発生した「デリバティブのバブル」が、今後、世界の金融界を、大きく荒らし回る状況が想定されるために、私自身としては、「何故、このようなことが起こったのか?」を考えざるを得ない状況となっているのである。
そして、結論としては、やはり、「天の計らい」や「神の思惑」という言葉が浮かぶ状況でもあるが、実際には、「ニュートンによる重力の発見以降、急速に発展した自然科学」が、大きな意味を持っていたものと考えている。つまり、「実体経済の急成長」が、その後、「マネー経済の急成長」に繋がり、最後の段階では、「人類史上初めて、通貨と実物資産との切り離しが実施された状況」となった展開のことである。
より具体的には、私が提唱する「信用本位制」というように、「単なる数字」が「本位通貨」となり、「世界のコンピューターネットワークの中で、コンピューターマネーが大膨張した」という状況のことである。ただし、この結果として発生した事態は、更なる「技術的な進化」であり、実際には、「AI(人工知能)」を筆頭にして、「未来の技術」が、幅広く開発されたことも見て取れるのである。
つまり、私自身としては、「自然科学」の発展が、今後、「社会科学」の発展に繋がる状況を想定しており、この時に必要な条件が、「心の謎」を解明することだと考えている。別の言葉では、「20年間の空白期」に、「自然環境」が破壊され、「心の闇」が世界的に広がったわけだが、このことにも、「人智を超えた思惑」が存在するものと思われるが、この点については、「国債のバブル」が世界的に崩壊した時に、すべてが明らかになる可能性が高まっているようにも感じている。