本間宗究(本間裕)のコラム
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2019.8.10
心とは、いったい、何なのか?
私自身の「真理を求める旅」は、40年ほど前の「お金とは、いったい、何なのか?」という素朴な疑問から始まった。つまり、「金融業」に携わった結果、さまざまな疑問に突き当たったわけだが、調べてみると、「ソクラテスが主張した無知の知」のとおりに、「お金の謎」や「需要の発生原因」を理解している専門家は、皆無の状況だったのである。そのために、私自身は、過去の歴史を調べ、また、「時間のサイクル」や「心の謎」などの研究に励んだ結果、現在では、ほぼ「お金の謎」が解明できたものと考えている。
また、「時間のサイクル」も、納得のいく答えが得られたものと考えているが、残された最後の問題は、「心とは、いったい、何なのか?」という「人類最古の命題」のようにも思われるのである。そして、この点については、海外でも「人の心理を活用する行動科学」や「稲森和夫氏の著書」である「心。」などのように、人々の興味と関心が向き始めた状況でもあるが、この点については、「文明法則史学」が教える「東洋の時代」、そして、「唯心論」を象徴する出来事だと考えている。
ただし、「心の謎」を考える上で、最も厄介な問題点は、「無限遡及」という「推論や証明が無限に続く状況」であり、この結果として、現在では、「仏教」においても、「1600年ほど前の唯識論」以来、「誰も、心の謎を解こうとする人が存在しない状況」となっているのである。また、「西洋」においては、「梅原猛氏」の説明のとおりに、「西洋哲学の限界」を認めざるを得ない状況となっているが、この問題の解決法は、「命の思想」と「心の思想」を分類することだと感じている。
つまり、「人間の本質」は、「神が創った肉体や頭脳」ではなく、「魂」や「真我」、あるいは、「阿頼耶識」から発生する「心」だけであるという認識のことである。別の言葉では、「神様は何を創られ、また、人は何を造ったのか?」を考えることでもあるが、実際には、「この方法により、無限遡及の闇から逃れられるのではないか?」、また、この点を、より詳しく分析すると、「天の意志」や「神の計らい」が理解できるのではないかとも感じられるのである。
具体的には、「ニュートン力学」により「自然科学の発展」、そして、「実体経済の成長」が発生し、その後、現在の「マネーの大膨張」に繋がったわけだが、この理由として考えられることは、「お金の謎」、そして、「心の謎」を解き明かすことが、人類の成長のために必要不可欠であり、そのために、現在、さまざまな問題が発生している可能性である。