本間宗究(本間裕)のコラム
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2020.10.30
中国共産党の野望
現在、世界的な大問題となりつつあるのが「米中対立の行方」であり、実際には、「米中の武力衝突」までもが懸念されている状況となっている。そして、この原因となっているのが、ご存じのとおりに、「中国共産党の暴走」であり、実際には、「武力による世界統一」を目論んでいる可能性である。つまり、私自身は、今まで、「中国が、米国に代わり、世界の覇権国になる野望」を抱いていたものと考えていたが、過去数か月間の推移をみると、本当は、「中華思想」と「マルクス・レーニン主義」の融合とでも呼ぶべき「世界を暴力革命で統一する野望」のようにも感じられるのである。
具体的には、現在の「香港」や「新疆ウイグル地区」、あるいは、「内モンゴル自治区」などのように、「国民の人権を無視してまでも、一党独裁体制の強化を図ろうとする姿勢」のことである。別の言葉では、「過去40年間に、どのような方法で、どれだけの経済成長が達成できたのか?」を考えず、単に、「今までの流れは、今後も継続する」というような誤解を抱いている状況とも思われるのである。
つまり、他国との信頼関係が崩れると、中国国民の存在そのものが危うくなる可能性が存在するわけだが、現在の「中国共産党」については、この点が、全く無視された状況とも言えるのである。そして、結果としては、「中国政府の正当性」までもが疑われる状況となっているが、実際には、「歴史的にみると、中華人民共和国と中華民国のどちらが、正当な政府なのか?」という疑問である。
より具体的には、「五千年の歴史」を持つと言われる「中国」については、基本的に、「易姓革命」が継続している状況とも考えられるのである。つまり、数多くの王朝や政権が交代し続けてきた歴史のことでもあるが、現在、海外で噂されていることは、「中国共産党が消滅し、中華民国が次の支配者になる可能性」である。具体的には、「内憂外患」の状態となっている「中国共産党」が、近い将来に崩壊する可能性のことだが、実際のところ、「米中の武力衝突」が発生した場合には、「ロシアや北朝鮮、そして、韓国などを除いて、中国共産党が全世界を敵に回す可能性」も存在するのである。
ただし、私自身としては、「攘夷派」と「開国派」が戦った結果として「幕藩体制の崩壊」に繋がった「明治維新」の時のように、米中の対立が、間もなく、「唯物論」を中心にした「西洋文明」を崩壊させるものと考えているが、実際には、「デジタル通貨の完全消滅」により、全く別の価値観、そして、新たな時代が形成される可能性である。