本間宗究(本間裕)のコラム
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2022.7.5
50年前の経済理論
7月5日の日経新聞に、「FRB上級顧問のジェレミー・ラッド氏」のコメントが紹介されていたが、具体的には、「経済の仕組みに関する我々の理解、さらには、ショックや政策が経済に与える影響を予測する我々の能力は、1960年代からほとんど進歩していないというのが筆者の見解だ」というものである。つまり、「現状説明ができず、また、未来予測も不可能だ」という実情について、大きな反省をしているものと思われるが、この点については、私自身が、1980年代に、痛切に実感したことだった。
具体的には、「1980年代の初頭に、アメリカの大学で学んだ為替理論が、まったく実践の役に立たなかった状況」のために、私自身は、その後、独自の理論を打ち建てることにまい進せざるを得なかったのである。そして、結果としては、「1971年のニクソンショック以降、全く新たな通貨制度が創られるとともに、未曽有の規模でのマネー大膨張が発生した」という展開だったことに気付かされたのである。
別の言葉では、「1971年」を境にして、「金本位制の経済学」から「信用本位制の経済学」に移行したものと感じているが、この点に関する「現在の感想」としては、「自然科学と社会科学の次元格差」が、より大きな意味を持っているものと感じている。つまり、「11次元にまで発展した自然科学」に対して、「3次元に留まっている経済学などの社会科学」については、今後、「4次元に移行した時点で、お金の謎が解け、また、5次元に移行した時に、心の謎が解ける状況」を想定している。
つまり、「お金」や「心」などの「悩み」が解消されることにより、より快適な生活が待っているものと考えているが、そのために必要なことは、やはり、「過去50年間に、どのような変化が発生したのか?」を、詳しく分析することである。具体的には、「現代の神様」となった「デジタル通貨」に関して、「どのようなメカニズムで創り出され、また、今後は、どのような運命を辿るのか?」を考えることである。
また、この点に関して、大きな参考となるのが、「文明法則史学」や「四柱推命」などの「時間のサイクル理論」だと考えているが、この点については、「今後の数か月間に、どのような展開が予想されるのか?」、あるいは、「現在の信用本位制が、どのような形で収束するのか?」などの「私自身の予想と説明」を検証することが重要であり、また、「量子力学」や「分子生物学」、そして、「複雑系の理論」などを、より深く研究することが大切だと感じている。