本間宗究(本間裕)のコラム

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2022.9.29

ロシアの国民投票

2022年の9月に実施された「ロシアへの併合に関するウクライナ南部や東部の住民投票」については、「権力の暴走」を、全世界の人々に明らかにするとともに、「国民の覚醒や気付き」を引き起こし始めた状況のようにも感じている。つまり、東洋の言葉である「非理法権天」において、「権力の暴走」から「天地自然の理」への移行が展開している可能性のことである。

具体的には、「社会組織の規模」と「統治形態」に関して、「規模の拡大とともに、より強い統治力が必要とされる可能性」を考えているが、実際には、「1600年前の西ローマ帝国崩壊」の時に「数多くの小さな共同体」に分裂した人間社会が、その後、「東洋の唯心論」や「西洋の唯物論」という時代を経て、最近では、「国家共同体」を超えた「世界共同体」という状態にまで「世界の結び付き」が強くなったものと理解できるのである。

つまり、「宗教で統治される非合理な社会」から「より合理的な社会」、そして、「法律で統治される社会」から「権力の暴走」へと移行してきたものが、現在では、再度、「エントロピー増大の法則」が働いている状況のことである。つまり、「秩序の形成」や「自己組織化」がピークを付け、現在では、「マネーの暴走」により、「世界全体が、再度、小さな共同体への分裂を始めている可能性」のことである。

そして、この時の注目点は、「人道を逸脱したロシア政府の悪魔(サタン)的な行為」などを見ることにより、「世界中の人々が、何を信用すべきなのか?を真剣に考え始めた状況」とも思われるのである。つまり、現在では、数多くの国々で、「軍事力や金融力を行使した権力の暴走」が始まっており、その結果として、「多くの国民が、生活に困窮し始めている状況」となっているのである。

そのために、これから必要とされることは、現在の「世界的な金利上昇」、そして、「ドルの独歩高がもたらす悪影響」を理解することであり、実際には、「依然として、約500兆ドルの残高を有するOTC金利デリバティブが破裂する時期」を考慮することである。つまり、「2月に発生した出来事」から予想される「11月の初旬」が気に掛る状況でもあるが、今回は、「長崎への原爆投下の日付」、そして、「9・11事件の意味する日付」などが、すべて、一致し始めており、実際には、「11月2日前後の数日間」という「バブル崩壊のXデー」 が算出される状況となっているために、これからの一か月間は、きわめて大きな注意を払いながら、相場に対応する必要性があるものと感じている。