本間宗究(本間裕)のコラム

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2024.9.9

現代社会の霊的水準

いまだに継続する「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻」や「ガザの虐殺」、そして、「核兵器を使用した第三次世界大戦勃発の危機」などから見えてくることは、「人類の霊的水準が、いまだに極めて低いレベルに位置するのではないか?」ということのようにも感じている。別の言葉では、「ケプラー(西暦1571年-1630年)」や「ニュートン(西暦1643年-1727年)」の頃から始まった「神が創った世界の研究である自然科学」の次元上昇が、現在、「11次元」にまで達している状況下で、「人が造った世界の研究である社会科学」は、いまだに、「3次元」にとどまっている状況のことである。

つまり、現在は、「高度な技術」を持ちながらも、「使い方を誤っている人類」の存在により、「地球の存在」そのものが危機的な状況に陥っているものと思われるために、これから必要なことは、「社会科学の次元的な上昇」、あるいは、「人類の霊的水準の上昇」のようにも感じられるのである。そして、このことが実現されるために、「村山節(みさお)の文明法則史学」が指摘する「800年ごとの東西文明の交代」、すなわち、「富の時代と神の時代の交代」が発生する必然性が存在する可能性も考えられるようである。

そのために、今回は、「弘法大師が説かれた十住心」を参考にしながら、「現代社会の霊的水準が、どの段階に位置するのか?」を考えてみたいと思うが、実際には、第一段階の「異生羝羊心 - 煩悩にまみれた心」から第二段階の「愚童持斎心 - 道徳の目覚め・儒教的境地」の間に位置する状態のようにも感じている。つまり、いまだに、「軍事力や資金力による奪い合い」が主な原動力となっている「現代社会のダイナミズム」は、今後、「社会科学の次元的な上昇」により、急速に、「より高度な霊的水準」に移行するものと思われるが、このキッカケとなるのが、「四次元の経済学」の発展のようにも感じられるのである。

具体的には、「お金の謎」や「歴史の全体像」が理解され始めることにより、「人類全体の覚醒」が進展する可能性のことだが、実際には、「裸の王様」となった「現代のデジタル通貨」の実態が暴かれるとともに、「人類の将来的な展望」が見え始めることにより、「人々の意識と行動に劇的な変化が発生する可能性」のことである。つまり、「人類の光と闇」とも言える「ビッグバン以降の光の状態」に加えて、「ダークマター」などの「ビッグバン以前の闇の状態」に関する研究が盛んになることにより、「社会科学の次元的な上昇」が加速する可能性のことだが、実際には、「世界的な宗教対立」が終焉の時を迎えるとともに、「弘法大師の十住心」が指摘する「仏教的な霊的水準の上昇」、すなわち、「人と神とのコミュニケーション方法の向上」が見られるものと感じている。