本間宗究(本間裕)のコラム

* 直近のコラムは、こちら

2024.12.9

魂の正体

100年ほど前から始まった「物理学者による魂の研究」は、最近、急速な発展を見せているようだが、実際には、「魂の重量が21グラム」という100年ほど前の仮説が、現在、「量子力学」の応用で検証されただけではなく、「魂の性質」などについても、いろいろな事実が明らかになり始めているのである。別の言葉では、「仏教」などで示されていた「魂の存在」が明らかになるだけではなく、「天や神の智慧に辿り着く方法」までもが理解され始めている状況ともいえるのである。

そして、この点については、「自然科学の発展が、社会科学の発展に貢献する具体例の一つ」だと感じているが、実際には、「ケプラーからニュートンへ」という言葉で象徴される「自然科学の次元的な上昇」が、現在、「社会科学」で発生している可能性のことである。つまり、「時間と空間の展開」に関して、今までは、「人体のCTスキャン」のように、「ある時点における静的な観察」が主流だったものと思われるのである。

しかし、その結果として発生した現象は、「理屈と膏薬はどこにでも付く」という諺のとおりに、「さまざまな理論が百花繚乱の状態になるものの、たった一つしか存在しない世界の真理に辿り着けない状況」とも言えるのである。具体的には、「共同体の規模拡大に伴って膨張する世界のマネー残高」が理解できないために、「連続性の存在しない実体経済の理論的解明だけに捕らわれている状態」のことである。

その結果として、現在では、「1600年前の西ローマ帝国崩壊」の時と同様に、「大膨張したマネーが、共同体の分裂を世界的に促進し始めた、きわめて危機的な状況」となっているものの、ほとんどの人が、「なぜ、このような大混乱が、世界的に発生しているのか?」が理解できない状態とも想定されるのである。つまり、「ライプニッツの予定調和説」や「魂にプログラムされた進化のメカニズム」などが理解できないために、過剰な危機意識や不安感を覚えている状況とも考えられるのである。

そのために、これから必要なことは、「1600年前にどのようなことが起こったのか?」、あるいは、「過去1600年間に、どのような歴史を人類が辿ったのか?」を徹底的に分析しながら、「今後、どのような時代が訪れるのか?」を考えることだと感じている。つまり、「四次元の社会科学」の利用により、「未来予測」が、ある程度、可能になるとともに、「人類にとって、本当に必要な技術や思想」などが、今後、世界的に解明され始める状況のことである。