
本間宗究(本間裕)のコラム
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2025.2.7
時と神
「西暦1200年から2000年までの西洋の時代」においては、「時な金なり」という言葉が、多くの人々の賛同を得た状況だったが、今後の展開としては、「西暦2800年までの約800年間」が、東洋の精神文明が主体となる時代であり、この時には、「時は神なり」などの言葉が、人々の興味と関心を得るものと考えている。つまり、聖書にある「あなた方は、神と富とに同時に仕えることができない」という言葉のとおりに、「人間社会は、富の時代と神の時代を繰り返しながら進化していく状況」のようにも感じられるからである。
そして、この過程において、「次元的な上昇」が達成されるものと想定しているが、この点については、100年ほど前の「西洋の没落」という著書で、シュペングラーが「遠近法による次元上昇」も指摘していることも見て取れるのである。つまり、「二次元の絵画」に「遠近法」を応用することにより「三次元の空間」が産み出され、この時に造り出された距離が、その後、「四次元の時間」につながる展開のことである。
また、このような次元的な上昇については、「自然科学の発展」が、より顕著な例として挙げられるが、実際には、すでに「11次元」にまで上昇している状況とも理解されているのである。そして、この過程で発生した変化としては、「デジタル革命が除外した『0と1との間にある世界』に関する真理の追求」が挙げられるものと考えているが、実際には、「量子力学」などが指摘するとおりに、「時間の変化とともに空間や社会が、どのような変化を見せるのか?」を追求することのようにも思われるのである。
より具体的には、「相場の世界」からも明らかなように、「実際に起こる出来事は、たった一つであり、この中に『神の真理』が含まれている可能性」のことである。つまり、「三次元の世界」では、「未来予想」として「無限の可能性」が考えられるものの、実際に発生する現象は、わずか一つにすぎない状況であり、このことが、「三次元と四次元の違い」とも思われるのである。
別の言葉では、「生成AIが予想する未来」が「三次元における最も有り得そうな可能性」でありながら、「四次元の世界で起こる実際の現象」は、「ほとんどの場合において、誰も予想できなかった事態」であることも見て取れるのである。そのために、これから必要なことは、「歴史の全体像」を認識するとともに、「どれほどの次元上昇が、経済学などの社会科学で発生するのか?」だと感じている。