ストックマーケットレポート・サンプル 2016.2.29号

* サンプルとして、冒頭の約1ページ分を掲載しております。

1:ファンダメンタル

「2016年2月」は「庚寅」という暦であり、「世の中が、大きく変化する状況」を意味していましたが、現時点では、「予想以上の大変化が起きつつある」、そして、「間もなく、この点について、はっきりとした結論が出るのではないか?」とも感じている次第です。具体的には、「金融システム」や「通貨制度」が完全崩壊する可能性のことですが、実際に、今回の「日銀のマイナス金利」につきましては、きわめて大きな影響を、さまざまな分野にもたらしている状況となっているようです。

つまり、「民間の金融機関」に関して、「機能不全の状態」が加速している状況のことですが、具体的には、「MMF」や「MRF」などの「短期資金を扱う商品」のみならず、「コール市場」という「銀行間における短期資金の取引」につきましても、大きな問題が発生していることが見て取れるわけです。そして、この理由としましては、「マイナス金利」という「お金を貸すと、損をする状況」では、「誰も、資金の出し手がいなくなる」という点が挙げられるようです。

より具体的には、上記の「日銀のバランスシート」におきまして、「現先取引」という「保有国債を、一週間後、あるいは、一カ月後などの、一定期間後に買い戻す条件付きで、一時的に売却する手法」が、現在では、ほとんど機能しなくなっていることが見て取れるわけです。そして、その代わりに、「政府預金」という「政府からの借入金」が「約33兆円」にまで急増していますが、このことは、現在、「日銀が、政府から借金をして、政府の借金である国債を買う」という、きわめて「理不尽な事態」が発生していることを意味しているわけです。(注:2月10日には、現先取引が完全消滅した)

また、もう一つの「大きな問題点」は、「2月10日」に発表された、上記の「国債および借入金の残高」でもありますが、今回の注目点は、「政府短期証券」の残高が急減している事実とも言えるわけです。つまり、「マイナス金利では、短期証券の買い手がいなくなりつつある状況」のために、現在では、この残高が急減しているものと思われますが、この結果として、今後、下記の「外為特別会計」に、大きな影響が出ることも予想されるわけです。具体的には、今まで、「財務省は、政府短期証券(FB)を発行し、その資金をドルに換えて、米国債を買っていた状況」でもあったわけです。